ドラマ【ヘブン】ネタバレ 石原さとみ主演2019夏

2019年7月から放送のドラマ【ヘブン ~ご苦楽レストラン~】。

石原さとみと福士蒼汰という若手人気俳優をキャスティグした今作は、「おたんこナース」などで知られる漫画家・佐々木倫子の漫画が原作。

石原さとみがレストランの女性オーナー、福士蒼汰が、そのレストランに雇われたシェフという役柄です。

ここでは、ドラマ【ヘブン ~ご苦楽レストラン~】のあらすじをネタバレでご紹介しています。

第1話

フレンチレストラン「ロワン・ディシー」のオーナー黒須 仮名子(石原さとみ)は、笑顔ができないことから無能とされていたシェフドラン(ウェイター)の伊賀 観(福士蒼汰)をスカウトする。仮名子から受け取った手書きの地図をもとに”この世の果て”を意味する「ロワン・ディシー」にたどり着いた伊賀。そこには伊賀と同じく、訳ありで仮名子によってスカウトされた従業員たちがいた。元三つ星レストランシェフの小澤幸應(段田安則)と伊賀以外にフレンチ経験者がいないと言う状況の中、三日後のオープンへ向け、伊賀たちは働き始める。
残り二日となった頃、伊賀は元銀行マンでソムリエの山縣重臣(岸部一徳)、元牛丼屋店長の堤 計太郎(勝村政信)、元美容師の川合太一(志尊 淳)らに、接客の基本を教え始める。さらに店のトイレが改築されていない状況のまま、保健所の検査が入ることになり、伊賀は機転を利かせ隣の葬儀場のトイレを店のトイレとして申請することで危機を乗り越える。
メニューが決まり試食していた伊賀は、”食べる専門”で何もしないオーナーがいることで、従業員が団結してゼロから店を作ることの喜びを実感し始めていた。
オープンまで残り1日となった時、オープニングパーティが立食で300人は来ると言う事実を知った伊賀たちは、準備が足りないためパーティには間に合わないと窮地に陥るが、足りないところも含めて楽しんでもらえばいいと考え、必要最低限のもので乗り切ることになる。
オープン2時間前、エアコンが壊れていることに気づき、山縣が修理に向かうが、山縣はそのまま人気のないところで眠ってしまう。
オープンして来店したのは石材屋、鱸 克雄(田口浩正)など、取引先の人たちばかり。招待客がこない原因が、仮名子が送ったDMの日付が存在しない「4月31日」になっていて、そのDMを出したのがエイプリルフールだったことが判明する。こうして仮名子が急遽電話で声をかけたことで徐々に客が増えていった。
そんな中、ブレーカーがオフになっていたことがエアコンが動かない原因だと知った山縣がスイッチを入れると、これまで溜まっていたエアコンの埃が店中を舞ってしまい、客たちは大混乱に。
急遽御開きとなったオープンパーティだったが、客たちは料理に感動し楽しんでいた。
こうして伊賀は、かつて仮名子が従業員たちに伝えていた「レストランに一番大切なもの」の全てが必要だと言うことに気づく。
そんな中、伊賀は最後まで残っていた石材屋の鱸から、仮名子が店の看板を作る時に「金に糸目はつけない」と言っていたと聞かされ、仮名子の素性が気になり始める。

第2話

「ロワン・ディシー」のシェフ・小澤幸應(段田安則)は、自信がなくなると料理の塩気が弱くなるという癖があり、何をやっても客足が遠のいてしまい自信をなくしていた。そんななか自信を取り戻してもらおうと向かったライバルレストランで伊賀観(福士蒼汰)が活躍してしまったことから、小澤はますます自信をなくしてしまう。
小澤は、これまでに勤めてきたレストラン全てがことごとく潰れるというジンクスにも悩んでいたが、観のアイデアによる、低い値段設定で半分の量のコース料理を食べられる「ミッドナイトランチ」をはじめたことから経営は軌道に乗り始める。さらにそれはオーナー・黒須仮名子(石原さとみ)の友人でウェブライターの和田英代(内田 慈)が書いた記事が拡散されたことも大きかった。
そんなある日、16名で一人当たりの予算が5万円というこれまでに経験したことのないような予約が入る。これまで節約に慣れてしまった小澤は、値段に見合うようなコースメニューが思いつかず又しても自信を失ってしまう。そんななか「余り物を出しても大丈夫だ」という仮名子のアドバイスに奮起した小澤は、予約をした客が初めて小澤の料理を褒めてくれた人物だと思い当たり、自分が満足したものを作ることでお客様にも喜んでもらえると意気込む。
こうして当日の会食で、数十年ぶりに再会したその客は世界的なファッションブランド「オカノ」の社長・丘野(石橋凌)で、小澤は「素晴らしい料理だ」と最高の言葉を受ける。後日、「オカノ」が業績好調ながらもパリコレ撤退というニュースが世間を賑わせ、会食の時に丘野が小澤に伝えていた「放り込まれた自由の中で、惑わされずに答えを出した。勇気付けられたよ。」という言葉は、自分自身を励ますための言葉でもあったことが明らかになる。さらに、コミドラン・川合太一(志尊 淳)が、丘野のSNSでレストランのことを紹介するように頼み、これをきっかけに「ロワン・ディシー」の経営は軌道に乗り始め、観が発案した「ミッドナイトランチ」は店の看板メニューとなるのだった。
その頃、観の母・勝代(財前直見)が、SNSを見て息子がレストランで働いていることに気づいていた…。

第3話

急遽当日予約が入ったため、仕方なく追加予約を断ることになった「ロワン・ディシー」の面々。しかし、予約を断られながらも、店にやってきて勝手にオーナーの予約席に着いた客は伊賀観(福士蒼汰)の母・勝代(財前直見)だった。そんな中、客の一人関夫妻の妻・晴美(鳥居みゆき)の傘が間違って他の人に渡してしまったことが判明する。しかもその傘は、夫婦の亡くなった息子の形見だった。
食事を終えた勝代は、”約束通り”観を家に連れ帰ると言い出し、観はひとまず店を休み、両親の東京観光に付き添うことになる。実は観がフレンチレストランで働き始めたのは、大学入試の時に母とともに上京し、その時母に振り回された挙句、不運が重なり試験を受けることができず、その時”ノリ”で「一人前になるまで」との約束をしたのが始まりだった。
シェフの小澤幸應(段田安則)から観が連れ戻されそうとしていると知った仮名子(石原さとみ)は、観を連れ戻しに行き、そこで傘の渡し間違いが自分のせいだと知り傘探しのため、店に戻る。関夫妻の傘を間違って渡してしまったのが、予約を受けた川合太一(志尊 淳)が電話番号を聞き忘れた3人の「山田様」のなかで山田B様である可能性が高いということがわかり、仮名子たちは記憶を頼りに探し始める。
「救われたような語呂合わせ」というヒントから仮名子は山田B様の電話番号を推理するが、そこへ山田B様が傘を持ってやってくる。しかも山田B様は、仮名子の知り合いの映画監督・山田泰三(六平直政)だった。
こうして無事傘は関夫妻に返却され、勝代は「用は済んだ」と観を連れ帰ろうとする。そんな勝代に仮名子は、うちのレストランの従業員は誰が欠けても成り立たない、観を渡すつもりはないと言い張る。お互いに引かない二人の間に入った観の父・静(鶴見辰吾)の説得で、いつしか二人は食事を共にして仲良くなっていた。静曰く、今回勝代の機嫌が悪かったのは海外旅行を控えていてためで、「話を先延ばしにする」という静の特技で難を逃れることになる。
こうして無事両親を送り届けた観だったが、又してもプライベートが謎に包まれたオーナー仮名子の素性が気になっていた。
そんな中「ロワン・ディシー」の店の入り口に、仮名子を知っているような、人相の悪い男二人(山内圭哉)(小柳友)がやってくる。

第4話

父親に言われてからというもの、お嬢様なのか、パトロンがいるのか?正体不明のオーナー、黒須仮名子(石原さとみ)のことが気になっていた伊賀観(福士蒼汰)。
そんな中、元銀行員でソムリエとして働いている山縣重臣(岸部一徳)は、何かと言い訳をしては仕事をサボり、その割には熱心に本を読んでいて何かを隠しているようにも見えた。
「明日までに用意しなければ多くの人が泣くことになる。」ある日訪れた強面の男二人組に責め寄られる仮名子を見てしまった観と店長の堤計太郎 (勝村政信)。借金を抱えていて催促されているのでは?と憶測が飛び交う中、仮名子は、夕食を取らなくなりオーナー室にこもりきりの状態となる。「クビ」とか書かれたメや皿洗いを突如始め、さらには「どんな死に方がいい?」と問いかけ”珍しく諦観の笑み”を浮かべる仮名子に従業員全員が違和感を覚え始める。
店にかかってきた”金子ローン”からの催促の電話で、オーナーのことを見張っておけと言われた観は、首吊りをしようとしていた仮名子を間一髪助ける。
そんな仮名子を見張るため店に一泊した観は、出勤してきた店長と代わり一時帰宅する。その日は”期限の日”でもあったが、その途中偶然、受験中の山縣と遭遇。山縣が1日に5個の資格試験をはしご受験していることを知り、山縣の向上心に感銘を受けた観はしばらく付き添うことにする。
山縣と別れ、一度自宅に戻り再び出勤した観は、開店前、オーナー室の扉が閉まっていることに気づく。オーナーが自殺しようとしていると思い扉を蹴破る観たち。しかし、部屋の中に仮名子は不在だった。
店の二階から現れた仮名子は、完全な密室殺人のトリックを試していて、それは次回作に利用するトリックだという。
三年前にミステリーの新人賞を受賞したことがある小説家、仮名須黒子が仮名子のの正体だった。
ミステリー新人賞を受賞した小説「鶴を死ぬのを亀が見てる」は映画化され動員数300万人越えを記録。その時の監督が以前店に来た山田泰三監督(六平直政)だった。「ロワン・ディシー」は、その本の印税でオープンしたのだという。
観たちが闇金の取り立て屋だと思っていた二人の男は出版社「鐘公論(かねこうろん)」文芸部の社員で仮名須を担当編集者、根本親文(山内圭哉)と花岡仁志(小柳友)だった。こうしてトリックが決まり、二日後には書き上げると約束をして根本たちは帰っていく。
その直後に検定の受験を全て終えて出勤してきた山縣は、資格試験を受けていたことを従業員には内緒しようとしていたが、嘘が通用せず本当のことを話すことになる。山縣はかつて”神童”と言われ、東大に現役合格、さらに銀行に就職してからも資格を取り続ける順風満帆な人生を歩んでいた。しかし、資格四天王を制覇した頃、当時の上司に嫉妬され左遷、出世の道を断たれてしまう。そのトラウマから、生きがいである資格取得を周囲の人間には秘密にしていたのだった。山縣が店を潰したくないと考えていたのは、ソムリエの資格を取るために実務経験の三年は働く必要があった為だった。
こうしてオーナーの正体と山縣の意外一面が明らかになり、仮名子が出版した新作小説は「奇想天外なトリック」が受けて少し話題に。
その頃、毒舌エッセイストで仮名子と友人の和田英代(内田 慈)は、謎の男(竹中直人)と接触。新たな火種が生まれようとしていた…。

第4話の登場人物キャスト

仮名須黒子(石原さとみ)|黒須仮名子の小説家名義。2016年に「亀が死ぬのを鶴が見てる」で、新人賞を受賞。その後、作品を出していないため一発屋のような状況だった。二作目となる新作小説「犬がさる首吊り部屋に猿が居ぬ」を出版し、奇想天外なトリックが話題となり小ヒット。
根本親文(山内圭哉)|出版社「鐘公論」文芸部の社員で仮名須を担当編集者。
花岡仁志(小柳友)|出版社「鐘公論」文芸部の社員で仮名須を担当編集者。
山縣の元上司(古坂大魔王)|部長。資格試験ばかりを取る山縣の出世の道を絶った山縣の銀行員時代の上司。
大岡山啓介(竹中直人)|覆面記者らしい謎の男。
和田英代(内田 慈)|毒舌エッセイスト。
*小澤シェフのファンで常連客の二人、月川陽平(大重わたる)、高遠大地(松本ししまる)に恋の予感

第5話

店が開店して数ヶ月、いまだに接客の基本が全くできず、日々ミスや失敗ばかりで、皿やグラスなどを破壊し続ける川合太一(志尊 淳)はいつしか「令和の破壊王 川合太一」と名付けられる。
それでも常に一生懸命仕事をしている川合だったが、新たな従業員を取ることができない一つの原因にもなっていた。そんな中、オーナーの黒須仮名子(石原さとみ)は、雑誌で取り上げられている店名の頭文字を見て、次は「ロワン・ディシー」が雑誌に取り上げられると推理。先週来た記者らしき人物が覆面取材をしていたのではと憶測が飛ぶ。しかし、従業員は皆、それぞれミスをしたと話し、掲載されても評価は高くないだろうと考える。
いつものように営業していた中、その覆面記者らしき人物が再来店し、オーナーは”奇襲をかける”としてその人物に直接話を聞く。しかし閉店後、詳しく話を聞くと彼が就職先を探している一流サービスマンの大岡山(竹中直人)で、仮名子の友人のライター和田英代(内田 慈)に紹介されて店を見定めていたと教えられる。さらに大岡山から”接客係がお粗末だ”と酷評された仮名子は、接客の要、伊賀観(福士蒼汰)に川合の特訓を言いつける。
特訓が十日ほど過ぎた頃ようやく少し形になり始めていた川合だったが、オーナーは「川合の責任は伊賀の責任」とさらなる教育を指示。ある日仕事終わりで川合を送った伊賀は、川合が今の仕事を楽しんでいることを知り特訓を続けて一人前になって欲しいと思うようになる。しかし翌日、川合はトラブルに見舞われ、特訓にも開店時間にも間に合わずにいた。
そんな中、数ヶ月前に英代から紹介されてた峰(小関裕太)が面接にやってくる。川合の不在を埋めるために急遽手伝うことになった峰の働きは、まさに”非の打ち所のない好青年”。
峰を採用する場合、川合をクビにしなければならない状況の中、店にやってきた川合にクビのことを伝えようとする伊賀だったが、川合の無茶苦茶な理論の前にクビ切りのことを言い出せなかった。オーナーに助言を求めた伊賀は、「完璧すぎるのもつまらない」と言われ、川合を残し、峰を不採用にする決断を下す。”川合にしかできないことがある”と、その可能性を見据えた伊賀。それを証明するかのように、クレーム客に対して川合にしかできない接客でピンチを切り抜ける。さらに川合は覆面記者らしい女性を発見。川合の直感は正しく、後日その記者の記事が雑誌に掲載され、「ロワン・ディシー」は高く評価されていたため、それ以降店ははますます人気店となり、経営も軌道に乗る。
そんな中店長の堤計太郎(勝村政信)は、神妙な面持ちで「退職願」を手に一人考え込んでいた…。

第5話の登場人物キャスト

峰和彦(小関裕太)|英代の紹介で「ロワン・ディシー」にやってきた青年。仙台の洋食店で厨房、ホールをそれぞれ一年経験。フレンチのサービスをチキンと勉強したいと上京。取材に来ていた英代と知り合い、開店前の「ロワン・ディシー」を紹介される。
大岡山啓介(竹中直人)|一流のサービスマン。10代の頃からおよそ40年、帝王プリンスで給仕として働いていた。再就職先を探していたとき、知り合いの和田から「ロワン・ディシー」を紹介され、店を見定めていた。ワインの好みは重め。
進藤柊二(柾木玲弥)|川合の友人。美容院で働く。伊賀のことを「イガガミさま」と教えられている。
英代(内田 慈)|外国人男性と付き合い始める。
クレーム客(アンミカ)|クレームを入れる客。
覆面記者(真鍋かおり)|雑誌「Dancyo」のライター。「ロワンディシー」を取材する。
小澤シェフのファンで常連客の二人、月川陽平(大重わたる)、高遠大地(松本ししまる)は初の相席

第6話

三日前。前の職場「猛牛太郎」の同僚が食べに来ていた日、いつになく張り切っていた店長の堤計太郎 (勝村政信)。その翌日「緩みきったこの店を立て直す!」と店長の変なスイッチが入ってしまい、徹底したコストカットとともに、オーナー・黒須仮名子(石原さとみ)の反対に遭いながらも、初の試みとして”バースデープレート”をやることになる。その日のお客の半数以上が誕生日で、堤の提案した”バースデープレート”は好評を得ていたが、その中に「やすらぎ会館の地下にいる彼を待っている」というお客がいると知り、従業員は「故人を待っているのではないか」だとしたら「バースデープレートをやるのはふさわしくないのではないか」と思い始める。
閉店間近まで店で食べてたいその女性客・音無真由美(黒川智花)の誕生日この日だと知り、シェフがいないなか店長は冷蔵庫にあったシュークリームで真由美を祝う。しかしそこへ隣のやすらぎ会館の水道管修理をしていた男・盛田大五郎(加治将樹)が店にやってくる。真由美たちは、予約をしながらも急遽盛田に仕事が入ってしまい予約していた時間に来れないだけの客だった。閉店後”本当に彼女が故人を偲んで食事にしに来ていたとしたら、大変なことになっていた”とオーナーは”バースデープレート”の中止を言い渡す。
その翌日、店長は「猛牛太郎」のエリアマネージャーのポジションを約束されていることを知り「一週間だけ、この店を自分のやりたいようにやらせて欲しい」とオーナーたちに願いでる。こうして”ホスピタリティ”を重視するようになって一週間。客たちの要求に答えているうちにフレンチ料理とは思えない有様になって、従業員も辟易するようになっていた。「レストランに必要なホスピタリティ以外のものがある」とオーナーが堤に問いかけた答えは「店の在り方」だったと従業員たちは思い知る。ホスピタリティの前に、従業員自身が楽しみ、快適に仕事ができなければ元も子もないとオーナーは堤たちに伝える。
こうしてオーナーの言葉に納得した堤は「猛牛太郎」の誘いを断り、店で働くことに意欲を見せていたが、仮名子は、”他の店長候補を新たに探す方がめんどくさいから店長がやめないように好きにやらせて、堤自身が納得するようにした”と伊賀に話すが、伊賀がこの話を”墓場まで持ち帰る”と決意したのは言うまでもない。
9ヶ月後、「ロワン・ディシー」は開店から1年を迎え、従業員も店もほぼ変わりない中、お客やシェフには多少の変化が起きていた…。

第6話の登場人物キャスト

土屋文也(デビット伊東)|牛丼チェーン「猛牛太郎」の西東京地区の営業部長。堤の元上司。時期エリアマネージャーを堤にと考えていた。
谷浩正(浜野謙太)|牛丼チェーン「猛牛太郎」の同僚。堤の元部下。堤を尊敬する。
音無真由美(黒川智花)|予約していた日に急遽仕事が入ってしまった彼氏を待っていた女性。いつくるかわからない彼のために料理を二人分だしてもらっていたが、従業員からは”故人を偲んで食事をしているのでは”と勘違いされる。閉店間際に彼氏の盛田と合流する。
盛田大五郎(加治将樹)|真由美の彼氏で修理工。「ロワン・ディシー」の隣の「やすらぎ会館」で水道管の修理をしていた。過去にチラシを見て「ロワン・ディシー」に来たが休みの日だったので、彼女の真由美の誕生日に予店を約するが、急遽仕事が入り「ロワン・ディシー」の予約時間に間に合わなかった。
鷲田|バースデープレートを初めて頼んだ客。

第7話

一年が経ち、訳あり従業員たちのフレンチレストラン「ロワン・ディシー」はますます繁盛していたが、ある日、生まれそうになる妊婦を。常連客で耳鼻咽喉科の医師でもある小枝繁(矢柴俊博)が助けたことから、接客の要、伊賀観(福士蒼汰)は直接的には役に立たないことを痛感しフレンチレストランとしての、自分たちの存在意義を疑い始めていた。
この頃レストランの常連客「火曜日の君」という一人の女性が従業員たちの癒しとなっていた。彼女の名は、香宮瑠璃子(相武紗季)。容姿端麗で、よく食べよく飲み、話題も豊富で、人に席をゆずるという心の広さも持ち合わせていて、山縣重臣(岸部一徳)は、まるで名作映画「楽しい夜をありがとう」のワンシーンを思い出すと喜ぶ。そんななか、「火曜日の君」の好物であるアナゴを使った初夏の新メニューを決めるため、試行錯誤をしてオーナー・黒須仮名子(石原さとみ)に許可をもらおうとするシェフ・小澤幸應(段田安則)だったが、まかないで新料理を毎日試すが一つもオーケーが出ず、ついにシェフはやる気をなくし「減塩」してしまう。伊賀の提案でまかない料理を休みにして野外で食べることになった仮名子たちは、そこで”火曜日の君”香宮に遭遇する。漫画家のようで、なにやら締め切りに追われている様子の香宮だったが、「ロワン・ディシー」の従業員と対面してした香宮は、突如、慌てた様子でその場から走り去っていってしまう。
もうお店には来てもらえないだろうと気落ちする伊賀たち従業員だったが、プロフェッショナルとしてすべきことをオーナーに問われた伊賀たちは、いつもになくやる気に満ち、これまで以上の素晴らしいサービスを続ける。
そんななか迎えた火曜日、店に人気俳優で”ユサユサ”として知られる湯浅浩一(丸山智己)が店にやってくる。彼のその横柄な態度に手を焼いていた伊賀たちだったが、常連客の古瀬妙子(加賀まりこ)が彼にメモを渡したことがきっかけで、湯浅は彼女が映画「楽しい夜をありがとう」に出演していた往年の名女優・世光代(山本舞香)だと気づく。従業員たちは「古瀬様に正体を知られることなく最後まで食事を楽しんでもらおう!」と、決意を新たにする。
友人のカメラマンが来店し、隠し撮りを阻止しようとする伊賀たち従業員は様々な方法で古瀬が最後まで普通に食事ができるように力を尽くす。そんななか、仮名子は、そのカメラマンが自らの授賞式の時に”ひどい写真”を雑誌に掲載したカメラマンだと気づき、あれこれと文句を言っているうちに、古瀬が”久世光代”だとバラしてしまう。席から立ち上がり湯浅の元へ向かった古瀬は、”自分は澤木監督のファンでぜひ監督に合わせて欲しい”と湯浅に伝え、湯浅たちは人違いだと思い店を後にする。その後伊賀たちは古瀬を見送る際に、彼女が本当の久世光代だったと気づく。
そんななか香宮が遅い時間に来店する。彼女の様子を見ていたなか、仕事から解放されて楽しい時間をそれぞれに過ごしていることが、自分たちフレンチレストランが提供できる貴重な価値だと伊賀は気づく。
香宮は、以前外で会った時に、突然逃げていったのは、漫画の締め切りに迫られていたなか、オーナーを見ていて、新しいキャラが思い浮かんだからだったという。その時震えていたのは嬉しさからくる武者震いで、真相を知った従業員たちは、時にはオーナーの傍若無人な振る舞いがお客様を助けることもあると知ることになる。
そんななか、伊賀は山縣から頼みを聞いて欲しいとお願いされる…。

第7話の主な登場人物キャスト

香宮瑠璃子(相武紗季)|職業は人気漫画家で、漫画家の名義は海苔野佃煮。新作は雑誌バイブスで「悪霊の屍狩り」として掲載される。
湯浅浩一(丸山智己)|「行け恥」「グレーティスト・シャーマン」などに出演する人気俳優。通称”ユサユサ”
若き久世光代(山本舞香)|澤木監督の出世作、映画「楽しい夜をありがとう」に出演していた頃の久世光代。
古瀬妙子・久世光代(加賀まりこ)|名作映画「楽しい夜をありがとう」をはじめ数々の映画に出演し名声を手に入れた後、女優業にスリルを感じなくなって芸能界を引退。その後は一切消息が分からなくなっていた。
木原(坂田聡)|週間旬文のカメラマン。隠し撮り専門。仮名子(石原さとみ)の授賞式でも取材をしていた。
小枝繁(矢柴俊博)|耳鼻咽喉科の医師。

第8話

山縣重臣(岸部一徳)の銀行員時代のライバル海浦晴臣(岸部一徳)が「ロワン・ディシー」にやってくる。そこでソムリエとしての実力と店を酷評された山縣は、ソムリエ試験に一発合格してみせると言い張ってしまい、データ収集の目的のため伊賀観(福士蒼汰)と堤計太郎(勝村政信)がソムリエの資格を取ることになる。
こうして集中講座のために沖縄へ向かった「ロワン・ディシー」一行。その会場で、板前で、息子に啖呵を切った手前ソムリエ資格を取らざるを得ない状況の彦坂二郎(平泉成)と出会う。一次試験を無事合格した伊賀と店長・堤だったが、受験を母に妨害された苦い経験を持つ伊賀は、度々連絡を入れてくる伊賀勝代(財前直見)に怯えるようになっていく。そんな中、伊賀は二次試験も合格し、最後の実技試験に向かおうとした当日、勝代から連絡が入り急遽会いにいくと言われる。仮名子(石原さとみ)たちの協力を得て、試験会場へ向かった伊賀と山縣。ともに最終試験まで残っていた彦坂も試験会場にいて、伊賀も弱気になっていた中、最終の実技試験が始まる。そんな二人の試験官になぜか仮名子が担当することに。仮名子は食あたりした試験官の代わりに二人の実技を審査。結果として、自然体で試験を終えた彦坂は無事実技試験に合格し、ソムリエの資格を手に入れる。伊賀は不合格となるが、悔いなくチャレンジできたことに誇りを感じていた。山縣は、もし伊賀がソムリエに受かっていたら自分の存在価値をなくしていたことに気づき、その後しばらくの間、勤務態度が非常に良好になった。
さらに伊賀は、今回仮名子がソムリエの資格を取ることに協力的だったのが、「ソムリエ試験入れ替わり殺人事件」という新作小説のためで、そのアイデアがボツになったことを知った伊賀は、この店にこそネタが豊富にあるとアドバイスする。その後、仮名子は執筆にこもりきりとなり、これがオーナーの人生に大きな変化をもたらすことになる。

第8話の主な登場人物キャスト

彦坂二郎(平泉成)|五反田で寿司屋を営む板前。当初は、跡取りである息子がソムリエ資格を取ろうとしていたが、横文字に苦手意識を持っていたため、自分が代わりに資格を取得すると豪語してしまい、ソムリエ試験に臨む。仮名子にいつも通りやるということの大切さに気づかされ、最終的にソムリエ試験に合格。
海浦晴臣(岸部一徳)|業界トップの太陽銀行の元銀行マン。同じ年に業界二番手の三里銀行に山縣が入行し、二人はライバルだった。ソムリエ協会に入って、ワインエキスパートを取得している。常に山縣の半歩前を行こうとする嫌味な奴。

第9話

仮名子(石原さとみ)は、執筆中の新作小説「天高く馬肥ゆる店 飯馬い墓地」を書き上げ出版社の人と食事に行くため、翌日は店には来ないと言う。オーナーのいない時間を過ごせると解放感に浸る、伊賀観(福士蒼汰)、堤計太郎 (勝村政信)、山縣重臣(岸部一徳)ら従業員。その影響か、翌日レストランでは嬉しいことばかりが立て続けに起こる。
シェフ・小澤幸應(段田安則)のファンの常連客の小枝繁(矢柴俊博)と幹みのり(上田 遥)は交際期間を経て、ついにレストランでプロポーズして結婚することになり、そこに居合わせた世界的指揮者の日比野健(井上順)が生演奏で祝福される。そのほかにも、細やかなところまで行き届いたサービスで、誰もが心地よく「ロワン・ディシー」での時を過ごしていた。
その頃、原稿を届けに出版社「鐘公論」に到着した仮名子だったが、締切日を間違えたことから帰る羽目になり、道路が渋滞していたためタクシーを諦め、雨の中、歩きで「ロワン・ディシー」まで帰ることに。不機嫌だった仮名子も、幸福感触れる「ロワン・ディシー」で食事をとり、ようやく幸福感を取り戻す。
しかし翌日からは打って変わっていいことがなく、グルメサイトでは低評価を受け、結婚することになった二人も故郷へ戻ることになり常連客が減ってしまう。その上、川合太一(志尊 淳)の破壊した食器の総額が7777円に到達。
そんな中、経営コンサルタントを名乗る、中聖人(白井晃)がやってくる。仮名子の知り合いのライター和田英代(内田 慈)の紹介でやってきた中は、「ロワン・ディシー」のダメなポイントを次々と指摘していくが、めちゃくちゃな理論で「ロワン・ディシー」に君臨するオーナー仮名子の前に、なすすべもなく帰っていく。
そんな中、仮名子に「鐘公論」が倒産したと言う連絡が入り、さらに、伊賀の母・伊賀勝代(財前直見)が、突如開店前の店にやってくる。勝代は夫・伊賀静(鶴見辰吾)がジンバブエへ転勤になったことから、息子である観を連れて帰ろうとしているらしい…。

第9話の主な登場人物キャスト

中聖人(白井晃)|飲食店経営コンサルタント。ダメな店ほど萌える性格。
根本親文(山内圭哉)|出版社「鐘公論」文芸部の社員で仮名須を担当編集者。この度倒産する。「天高く馬肥ゆる店 飯馬い墓地」を絶賛する。
花岡仁志(小柳友)|出版社「鐘公論」文芸部の社員で仮名須を担当編集者。この度倒産する。
岡村かずこ(西尾まり)|「ロワン・ディシー」の客。
北郷知子(遠山景織子)|「ロワン・ディシー」の客。
南美幸(佐藤真弓)|「ロワン・ディシー」の客。
日比野健(井上順)|「ロワン・ディシー」の客。世界的指揮者。
伊賀静(鶴見辰吾)|伊賀観(福士蒼汰)の父親。ジンバブエに転勤する。

第10話

伊賀観(福士蒼汰)を観の父・伊賀静(鶴見辰吾)の赴任先であるジンバブエに連れて行くかのように見えた伊賀勝代(財前直見)だったが、最後にお別れを言いに来ただけだという。それは観の方から行かなければと言わせるための「太陽作戦」だった。その思惑に気づいた黒須仮名子(石原さとみ)もまた、「太陽作戦返し」で観にジンバブエに行くように言葉をかける。そんなある日、川合太一(志尊 淳)がお客からプレゼントを受け取っていることが問題になった際、伊賀だけが客からものをもらってはいけないと仮名子から言い渡される。常連客で著名指揮者の日比野健(井上順)からコンサートのチケットを受け取った観だったが、仮名子から友達になれないと忠告される。その後、コンサートに仮名子を連れて行った観は、「お客様とはいい距離感が必要だ」と言われ、最初に出会った頃と同じ言葉に自分が成長していないとおもい悩み、結局ジンバブエ行きを決意する。
しかし勝代と電話で話したところ、ジンバブエでも自分は必要されていないと感じた観は、一人長崎の実家にもどっていた。
そこで数日過ごしていた間、観のいなくなった「ロワン・ディシー」は、仮名子が接客するなどてんやわんや。助っ人で来た峰和彦(小関裕太)も実家を継ぐために故郷へ戻ってしまう。退職願を書きかけていた時、小学校の卒業文集で「猛獣使いになる」と夢を描いていたことを知った観は、「猛獣は猛獣使いがいてこそ生きる」と父に助言される。直後に「店がどうにもならない」と仮名子から電話を受けて、観は店に戻ることになる。そんな中、不動産屋、海老岡秀志(矢島健一)と、有名和菓子屋の社長水島新三(正名僕蔵)が店に現れ、店の買収の話が持ち上がる。契約更新を前に競合せずに店を明け渡すように勧められるが、仮名子は断固反対。後日仮名子は、移転を決意し、契約書にハンコを押そうとするが、観の一言で引き止められる。しかし「店が私たちを去る」と考えた仮名子は、最終的に契約書にサインをして店を招福堂に明け渡すことに。
この場所でこのメンバーで店を続けたかった従業員たちだったがこれが最後の別れとお互い挨拶をする従業員と仮名子。しかし直後に店に雷が落ち火災により全焼。招福堂が立て直しのお金を払うことになっていたが、仮名子は契約書を破り捨て、全てを不動産屋に投げてしまう。こうして仮名子と従業員たちは別れ離れになったのだった。
その後「ロワン・ディシー」の看板を引き継いだ観たち従業員は伊賀観の実家で店を継続。伊賀の父・静の海外赴任が終わるまで続け、その後も山奥など様々な場所で「ロワン・ディシー」を細々と店をお開き、仮名子が理想とする店を目指し続けていた。数十年後、バリで店を続けていた伊賀観(舘ひろし)の元に仮名子が訪れる。いいサービスマンになったか見に来たという仮名子に、伊賀観は「昔のまま、まだスタート地点です」と答える。

第10話の主な登場人物キャスト

水島新三(正名僕蔵)|招福堂社長。きんつば。
海老岡秀志(矢島健一)|委管理する不動産会社の従業員
日比野健(井上順)|コンサートチケットを渡し、伊賀と懇意になる。
伊賀静(鶴見辰吾)|「猛獣使い」は観の母・勝代が書いたものだが、的確に息子の性格を表していると説明する。
峰和彦(小関裕太)|以前も「ロワン・ディシー」で働いたことのあるアルバイト。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)