NHK大河ファンタジー「精霊の守り人」は上橋菜穗子さんの児童文学を原作にした連続ドラマです。
シーズン3までが企画されており、長期にわたる撮影期間と豪華な俳優陣、原作ファンも納得の世界観が魅力の話題作。その幕開けが、主人公である女用心棒バルサ(綾瀬はるか)とチャグム皇子(小林颯)の運命の出会いです。
壮大な物語の最初の一歩である第1話を、ネタバレしながらご紹介していきたいと思います!
仕組まれたチャグムの事故。用心棒誕生「精霊の守り人」第1話あらすじ
旅の途中、女用心棒バルサは谷川へ転落した少年を偶然助けることになりました。少年は新ヨゴ国の第二王子チャグム。
しかし命の恩人であるはずのバルサは、そのまま新ヨゴ国に囚われ処刑宣告を受けてしまいます。実は、皇子の事故は仕組まれたもの。
チャグムの体には水の魔物が住み着いていると疑われており、実の父である帝(藤原竜也)に命を狙われているというのです。皇子の母であるニノ后(木村文乃)は密かにバルサを連れ出し、チャグムを連れて逃げるよう命じます。その態度に反発を覚えるバルサでしたが、子どもを守ろうとする母の愛にうたれ、用心棒を引き受けることになりました。
自らも、幼い頃に祖国を追われ、父の盟友に守られ、鍛え上げられながら旅をしていたバルサは、チャグムに自分自身の姿を重ねているようです。
少年の中に棲むという水の魔物の正体はいまだわからぬまま、ふたりは山をこえようと旅立ちます。しかし、帝の刺客がふたりを襲います。必死の攻防で傷を負うバルサ。
はたしてチャグムは無事に追っ手から逃れることができるのでしょうか?
綾瀬はるかの本気度MAX!「精霊の守り人」第1話感想と見どころ
チャグムが崖から落ちるファーストシーンでは、あからさまなCGがやりすぎ感を醸し出していましたが、さすが天下のNHK!その後のたたみかけるような綾瀬はるかのアクションには惚れ惚れしました~。
槍を投げて川へ飛び込み、流れてくる死体をよけて少年を救い出す一連のシーンは視聴者をぐっと惹きつけます。
真っ黒に日焼けした顔、挑戦的な目とぶっきらぼうな口調、ここまでやさぐれて傷だらけの綾瀬はるかなんて今まで観たことがありません!カッコイイ~!これがあの天然女優の綾瀬はるか?!と誰もが目を疑うキャスティングは大成功ではないでしょうか。
オープニングテーマもN響による演奏が素晴らしい壮大な音楽で、これから始まる物語に期待が高まりますね。
第1話の見どころは、やはり主人公バルサの複雑な生い立ちを上手に見せてくれた演出でしょう。国王暗殺にかかわった父を殺され、父の盟友ジグロ(吉川晃司)に守られて生き延びた幼い少女バルサ。
過去の映像がタイミングよく挿入され、現在のバルサとチャグムの関係性とシンクロしていきます。ニノ后相手には厳しかったバルサも、子どもたちに向ける目は優しくて、実は温かい心の持ち主なのだということがだんだんとわかってきます。
過酷な環境が、彼女の心に固い鎧をまとわせているんですね。世間知らずのチャグムとのやりとりにもクスッと笑える瞬間があって、ほっとしました。
緊迫したシーンとの対比がよかったです。 最後の3分強にわたる殺陣も迫力がありました。森の中で襲われたバルサは、何もできないチャグムを守りながら休むことなく槍を繰り出します。王の刺客を4人も相手して、なおかつ子どもを守るという離れ業は、彼女がかなりの使い手だということを表現していますよね。
あの蹴りでブレない体軸は本物だと思います。
撮影前には、かなり鍛えたんじゃないでしょうか。今後のアクションシーンも期待ができそうです。
まとめ。チャグムとともに「神がかる」藤原竜也に注目!
さて、次回はチャグムに宿った水の魔物について秘密が明かされていくようです。最後の方にちょっと出てきたヤクーの呪術師トロガイ(高島礼子)が鍵となる人物らしいですね。
後ろの方で薬草をすりつぶしていたのはバルサの幼馴染みタンダ(東出昌大)でしょう。魔物が出てきたり、帝に不思議な力があったり、まさに正統派ファンタジーの部分が前面に押し出されてくる展開になるのではないでしょうか。
しっかりと作り込まれた原作の世界観をどう表現してくれるのか、ファンならずとも楽しみなところです。実はひそかに藤原竜也の演技にも期待していますよ。神がかりな役を演じさせたら彼の右に出る者はいませんからね。どこの世界でも「神」になっちゃう人なんだな-。