いよいよスタートした、昭和元禄落語心中の第二期「助六再び篇」
原作ではすでに最終巻まで終え「助六再び篇」で完結となる予定です。
第二期第十話あらすじと感想をつらつらと綴っていきます。
原作の該当エピソードは→コミック「昭和元禄落語心中」第十巻
冥途の再会と神様の粋なはからい。アニメ「昭和元禄落語心中」第二期第十一話あらすじ
粋な黒塀 見越しの松に 仇な姿の 洗い髪 死んだ筈だよ お富さん 生きていたとは〜♪
八雲が居たのは「冥途」
小夏と信之助とともに縁側でラジオを聞いているときにぽっくりといってしまったと、まだ成仏していない助六から事情を聞く。
死出の路銀がたっぷりあるのは、天寿を全うしたという証拠。了見一つでどんな年齢のもなれるということから、二人は出会った頃の年齢に戻る。
いざ行かん死出の旅路へ その道中の陽気なこと〜!
そんな冥途で出店のならぶ通りを抜け、三途の川にはいるための支度をするという銭湯にたどり着く。みよ吉とはここで別れてしまったという助六。
青年期の頃に戻った二人は銭湯に入りながら過去を振り返る。
なにかあると包丁を持ち出して死んでやる〜とやっていたというみよ吉。未練がましくみよ吉と会ってしまった八雲(菊比古)。「三方一両損」ということで誰が悪いと言うのは野暮だといういう助六。
結局立派な家族まで持って、落語と心中できなかったと言って悔やむ菊比古。
「人間らしくて結構結構。ままならねぇのが人間だぁなボン。」
助六の願いだったという冥途の吉原に向かうとそこで、お茶汲をやって路銀を稼いでいるとうみよ吉に出会い、菊比古はみよ吉に過去の事を謝る・・・
みよ吉「やだぁ、やめて謝ってる菊さん何てみたくないわ。死んじゃったら、ホレタハレタも関係ないわぁ・・・
こっち来ても小夏のことだけは気にかかちゃって、腹いせみたいに産んだ子だけど、きっかけはどうあれ自分の子だもの、どうしたってかわいいのよ。だけど私不器用だから全然うまく愛せなかった。あんな風にず〜っと私の事恨ませちゃってたのがかわいそうで・・あたしほんとみんなに優しくすればよかった。人間なんて一人で生きられっこないんだから、たった一人にすがるんじゃなくて、みんなと上手に頼り合って生きなくちゃいけなかったの。あたしたち皆間違ってたね・・・」
菊比古「いや、正しい人間なんざどこにもおりません。だからこそ、しと(人)は己を廃して和を立てる。そういうのが美しんです・・・」
久々の再会をお祝いしましょうと言って、三人は冥途の寄席「雨竹亭」に行き、助六と菊比古は落語をすることに。
生前落語を聞かせたかった人を呼べるという座布団。助六はその座布団に座る子供の頃の小夏を前に「二番煎じ」を演じる。
どうもどうも、雪ん中よくもこんな、しみったれたところへお運びいただきまして。ここいらで一つほっと温まるお笑いを一席・・・
・・・どうですこいだけ大勢いますからねぇ、二組に分けまして、半分が廻っている間、もう半分はここで温まって、、最初の組が戻ったら、今度はもう一組が出てくってのはいかがでしょう?
お〜なるほど、それは結構なお考えでございますなぁ・・・
・・・刺し子の七番っていってね。豆絞りの手ぬぐいを首に巻いて提灯に金棒もってねぇ、えっ、こういった具合に。ちゃり〜んとっ!廻ってごらんなさいよ。あっちからこっちから ♪あっ!キセルの雨が、あっ降るよぅでぇ♪
いや自慢話はいいんですよ!早くやっておくれよ!
ヘィ、ようがす。では、シャリ〜ん・・・♪ひのよ〜ぉおじん〜しゃっしゃぁ〜りやしょ〜ぉぉぉお♪
・・・・
では拙者一周りしてまいる。その間二番を煎じておれ!
二代目助六「オメェは立派に八代目八雲を努めたじゃねぇか。泣く子も黙る大名人になった。ボン。目ぇつむれ。(潮来♪)出囃子が鳴ってる。出番だ・・・」
菊比古から八雲になり、座布団に座る小学生の信之助に「寿限無」を演じてみせる。
・・・かくばかり偽り多き世の中に、子の可愛さは真なりけり。
じゅげむじゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつうんらいまつふうらいまつ くうねるところにすむところ やぶらこうじのぶらこうじ ぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがん しゅーりんがんのぐーりんだい ぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーの ちょうきゅうめいのちょうすけ・・・南無阿弥陀仏
おーい!そのなんまいだは余計だよ!縁起でもねぇ!
・・・その後、八雲は三途の川を渡るために助六とお別れをする。助六とみよ吉は路銀が足りないためまだ川を渡ることはできない。
「なぁ、ボン、お前さんは落語が好きで人を愛した。そしてよく生き抜いた。お陰で俺も成仏できらぁ」
二人は指切りをして別れる・・・
するとその船の船頭が松田さんだったことに驚く八雲。
「師匠楽しゅうございました。長い間お世話になりました・・・」
・・・よもの 水かさまさる あげしお みなみで やまやま ゆきとけて 大川の どぶりどりと みずのおと・・・・
みんな優しい人ばかり。助六と八雲再び!アニメ「昭和元禄落語心中」二期第十一話感想
今回は八雲がこの世を去り、冥途で助六とみよ吉との再会が中心のお話でした。
この世で何度か出てきたみよ吉と助六の霊は本当はただ心配だったりして見に来ていただけだったということでした。
大切な人と若くして別れてしまい、すべてを八雲という名に捧げて生きてきた菊比古でしたが、冥途でのみよ吉や助六との話を聞いているとやっぱり、みんな優しくてみんなどこか足りなくて、弱さを持っていてそれに素直になれなかった。
本当に悪い人なんで誰もいない。
みんな、自分の人生を一生懸命に生きたんだなぁと、とても感慨深いものがありました。
そして、天寿を全うした人間にはそれ相応の見返りがある。助六とみよ吉みたいにならないように、しっ かりと自分努めは果たさないとなと改めて思うことができました。
「よもの 水かさまさる あげしお みなみで やまやま ゆきとけて 大川の どぶりどりと みずのおと」
という「野ざらし」の文句を聞いていると、助六と八雲とみよ吉が生きていて、一番輝いていた頃を思い出して胸が熱くなります。
本当にいいアニメに出会えたなと思っています。
ちなみに、今回の寿限無で菊比古(八代目八雲)がまくらで言っていた
かくばかり偽り多き世の中に、子の可愛さは真なりけり。
これは先代の七代目八雲がの菊比古との親子会で十八番の「子別れ」をやったときに、使っていたマクラですね。
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