第100作目となる朝ドラ「なつぞら」
広瀬すず主演の今作は、戦争を機に両親を亡aくし、兄妹とも別れ離れとなってしまった少女が主人公です。
身寄りのなくなった主人公・なつは、父親の戦友だった、北海道の酪農家の婿養子に引き取られ、牧場を手伝いながら高校を卒業し、漫画家を目指すというストーリー。
そんな朝ドラ「なつぞら」の各話ごとのあらすじをネタバレでご紹介します。
第25週「なつよ、千遥よ、咲太郎よ」145~150話 9月16日(月)〜9月21日(土)
ある日突然、生き別れた妹・千遥(清原果耶)が娘(粟野咲莉)を連れて、なつ(広瀬すず)のアニメ会社を訪ねてくる。娘がアニメ「大草原の少女ソラ」の大ファンだというのだ。28年ぶりに千遥と再会したなつは感極まるが、嫁ぎ先に生い立ちを秘密にしている千遥は、あいさつするとすぐに帰ろうとする。引き止めるなつに、千遥は神楽坂の小料理屋で働いていると明かし、お客としてなら来てもいいと言う。後日、咲太郎(岡田将生)、光子(比嘉愛未)、信哉(工藤阿須加)たちと店に入ると、出迎えたのは板前姿の千遥だった。千遥の料理を口にすると、なつたちは料理人だった父の懐かしい味を思い出す。[出典]NHK
第145話
「客として店に来てください。」なつ(広瀬すず)に神楽坂の料理屋「杉の子」で働いているという千遥(清原果耶)は、いまだに過去のことは隠したままの様子で、娘の千夏(粟野咲莉)には詳しいことを話していないという。
優(増田光桜)は、千遥が優の叔母であると教えられるが、それはまだ内緒だと言われる。
「マコプロ」のアニメーターたちに、千夏の母が妹の千遥だったと事情を説明するなつ。麻子(貫地谷しほり)たちは、「大草原の少女ソラ」がこの奇跡を生み出したと喜ぶ。
店に戻った千遥は、千夏のお父さんと別れるという決心と、店を出て、二人だけで生活をしなければならないと千夏に伝える。家族を作ってあげられなかったと謝る千遥だったが、千夏は「一緒にいれれば大丈夫」と慰める。
千遥が「マコプロ」にきて、料理屋で働いていることを咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)に報告したなつ。その日なつと咲太郎たちは一緒に夕食をとり、「大草原の少女ソラ」をみんなで見ていた。同じ時間に千遥も千夏とともにテレビの前で同じ番組を見ていて、なつたちは、ようやく家族の時間がつながったことを嬉しく思っていた…。
第146話
その週の土曜日。なつ(広瀬すず)、咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)、明美(鳴海唯)と信哉 (工藤阿須加)の五人は、千遥(清原果耶)の働く「杉の子」へ食事に向かう。なつたちは、千遥の夫が店におらず、関係がうまくいっていないことを知る。咲太郎のリクエストで天丼を作ることになった千遥。その味は、まさになつたちの父(内村光良)が作った天丼そのものだった。そんな中、なつはその天丼の出汁をとっていたのは、いつも父のそばで手伝っていた母(戸田菜穂)だということを思い出す。「女将さんが母に似ていたから」というなつ。
そして、千遥はこの日初めて父が料理人だったことを知ることになる。素性を明かせないまま、お互い知らなかったことを少しずつ話しこれまでの時間を埋めようとするなつたち。千遥が料理人として立派に暮らしていることをはっきりと知るのだった。
第147話
店を退店するなつ(広瀬すず)たち。千遥(清原果耶)が、しっかりと生きてきたことを知れたことに、なつや信哉 (工藤阿須加)、咲太郎(岡田将生)たちは心から安心していた。
退店する間際に他の従業員にわからないようになつから手紙を渡された千遥は、一人になった時に読んだその手紙で父の思いを知り、30年分の涙が溢れだす。
日曜日の放送を見ていた千遥は、”乳搾り”のエピソードを見て、かつて柴田牧場を訪れた時に体験した乳搾りを思い出していた。千遥が料理人としてたくましく生きていることは、明美(鳴海唯)から北海道へも知らされていた。
そんななか、「大草原の少女ソラ」の「卵を割るシーン」を描き直すことになるなつたち。
締め切りを気にして、妥協を勧める麻子(貫地谷しほり)の思いとは裏腹に、なつや神地航也(染谷将太)たちは、実際に目玉焼きを作り試行錯誤を重ねる中で、匂いと色が重要だと気づく。こうしてリアルな卵料理が描かれたその放送の反響は大きく、「ソラ」はますます視聴者の支持を得るようになる。
その頃千遥は、タンスの奥にしまっていたなつが柴田牧場で着ていた服を取り出し、決意を固めていた。
その翌日、千遥の夫・清二(渡辺大)の母・雅子(浅茅陽子)が店を訪れる。いつものように店の様子を聞く雅子だったが、そこで千遥は、他の女性との生活をしている清二と離婚する決意を初めて伝える。
そして千遥は後日、その決意を抱え、千夏(粟野咲莉)とともに「マコプロ」のなつの元を訪れる…。
第148話
「マコプロ」の外で話しこむ千遥(清原果耶)となつ(広瀬すず)。千遥は、なつのこれまでのアニメ作品を全て見てきたと伝え、さらに、自分が強く生きてきたことを「杉の子」の料理を食べることで知って欲しかったとも伝える。なつは、”店を辞める”という千遥とともに、仕事を中断し家に戻り、二人だけで話すことにする。
18歳で神楽坂の「杉乃屋」へ嫁いだ千遥は、次男の清二(渡辺大)と結婚して千夏(粟野咲莉)を出産する。その後清二の父親で「杉乃屋」の料理人で親方だった春雄(春海四方)が開いた「杉の子」で料理人として働くようになった。嫁入りした千遥を誰よりも可愛がってくれたのも義理の父の春雄だったが、すでに他界していた。離婚するということは、店を辞めなければならないことを意味していたが、これ以上千夏に嘘をつきたくないという思いから、その決意には揺るぎないものがあった。また家族に戻っていい?と聞く千遥に、「当たり前じゃない。千遥はもう自由になっていい。家族になって一緒に生きよう。」となつは嬉し涙を浮かべながら答える。
「マコプロ」へ戻った二人は、千夏(粟野咲莉)と優(増田光桜)にお互いの母同士が姉妹であることを伝える。こうしてなつは、30年ぶりに再会した千遥の決意を知ることになる。
後日、坂場家で信哉 (工藤阿須加)と咲太郎(岡田将生)とともに、今回のことを話しあうなつ。「杉乃屋」の女将のことを調べてきた信哉は、彼女は筋の通った人だと評判があるから大丈夫だろうと二人に話す。戦後直後に、親を亡くした四人が一緒に過ごした日々があったからこそ、どんな困難にも耐えることができたという信哉は、本当の妹のように思っていた千遥が、今回のことを機に明るい未来を選ぶことができれば、ようやく自分の中の”戦争”が終わるようだと思っていた。
第149話
冬になつ(広瀬すず)は十勝に連絡を入れる。電話に出た剛男(藤木直人)は、事情を聞き、上京して千遥(清原果耶)の行く末を見届けることにする。
話し合いの当日、置屋の女将・光山なほ子(原日出子)と顔合わせしたなつと咲太郎(岡田将生)。千遥を勝手に養子にしたことに責任を感じていたなほ子に、なつと咲太郎は、そうしてくれたからこそ、今こうして再会することができたと感謝を伝える。
そこへ清二(渡辺大)と雅子(浅茅陽子)がへやってきて話し合いが始まる。
戦後に両親を亡くし浮浪児だったこと、置屋で養子として迎え入れられたこと、そして、なつと咲太郎が千遥の兄姉であることなど、これまで隠してきたことを雅子に伝える千遥たち。雅子は、千遥が養子であることは調べて知っていたというが、千遥の義理の父である春雄(春海四方)は、そのことは気にせずに千遥の料理人としての才能を見出したのだという。
「杉乃屋」の跡取りでもある千夏のことは、なつたちも含めた家族で守ると約束する千遥と咲太郎たち。
店を辞めるしかないと考えていた千遥だったが、雅子は「杉の子」を辞めて欲しいとは考えておらず、むしろ亡き夫の大切な店をこれからも続けて欲しいと千遥に伝え、千遥も続けたいと思っていたことから、「杉の子」の女将としてこれからも店を守り続けることが決まる。こうして離婚は成立し、なつたちもこの結果に心から嬉しく思っていた。
話し合いの中で、千遥に料理を手ほどきをした春雄と、なつたちの父(内村光良)が二人とも、浅草の料亭で修業していたことが明らかになり、咲太郎は、千遥が父と同じ味の天丼が作れたのは、同じ店で出汁の取り方を教わった親方から教わったからだと確信する。
なつたちが話していた「杉の子」の店の外では、北海道から上京した剛男と小学校から下校した千夏(粟野咲莉)が初めて顔を合わせていた…。
第150話
下校した千夏(粟野咲莉)にこれまで通り「杉の子」で暮らすことができると話す千遥(清原果耶)。千夏は叔父にあたる咲太郎(岡田将生)とも挨拶を交わす。剛男(藤木直人)は事情を知り、千遥が柴田牧場に来た時の洋服を千遥に返却し、千遥もまた、「返せるのが嬉しい」と言いながら、柴田牧場を去った時に着ていたなつの洋服を返却する。剛男は、なつに渡していたなつたちの父の手紙がようやく三人に届いたことに心から安堵する。
そのまま「杉の子」で千遥の天丼を食べるなつたち。その年の6月までは「ソラ」の制作が続くと話すなつは、千遥たちと一緒に夏休みになったら十勝に行こうと約束する。そんな中、剛男は最近の泰樹(草刈正雄)は”穏やか”だと、柴田家の様子を伝える。
この頃91歳になっていた泰樹は、「ミルカー」の導入で効率が上がり、牛を増やしたいという照男(清原翔)に、好きにしろと、牧場のことは全て任せていて、老齢から仕事をすることもなくなっていた。体調が気になるから医者に診てもらおうと勧める富士子(松嶋菜々子)にも「もう十分だ」と突っぱねることもあった。
その夜、家で仕事をするなつの代わりに優(増田光桜)に読み聞かせをした剛男は、家でも仕事をし続け、坂場一久(中川大志)は連日会社に泊まり込みで仕事をしているというアニメ制作の大変さを知り、帰宅した柴田家で、富士子たちにその様子を話す。
春から小学校に上がる優のためになつは家政婦を探していたが、その話を聞いた泰樹は、富士子に「なつを助けてやれ」という。アイスクリーム販売も同じく春から小学校の拓男(吉田奏佑)の世話も、砂良(北乃きい)たちで手が足りることから、富士子は1975年の春に上京することになる。
「マコプロ」で挨拶をする富士子は、お土産にジャガイモとバターを持参し、神地航也(染谷将太)と桃代(伊原六花)は、「ソラ」の作画のためにと早速じゃがバターを作る。そこでなつは、富士子になつを手伝うように勧めたのは泰樹だと教えられる。
その頃、北海道の泰樹は、古い牛舎で幼い頃のなつの幻を見ていた…。