広瀬すずちゃんが「やってみたい!」と思い、オーディションを合格して役を射止めた映画「怒り」2016年のアカデミー賞でも作品賞、監督賞などを獲得。
音楽には「教授」こと坂本龍一も参加して、さらに、渡辺謙、妻夫木聡など、豪華な出演陣も話題です。
すずちゃんのファンとしては、彼女が度々インタビューで言及する監督の「厳しさ」が印象的だったのではないでしょうか?
そんな映画「怒り」でのすずちゃんの発言をまとめつつ、「怒り」がどんな映画なのか、その外側をまとめます。
舞台は沖縄、千葉、東京。米軍基地の兵隊の愚行
映画渡辺謙、宮崎あおいらの登場する、千葉編。妻夫木聡、綾野剛らの東京篇。森山未來、佐久本宝と、すずちゃんの登場する沖縄編。この三つの物語が描かれます。
整形して逃亡する犯人が「山神一也」という名前。東京、千葉、沖縄のいる三人の男、田代、田中、大西。その男に出会う人々の葛藤が描かれます。
すずちゃんは母娘2人で引っ越してきた地「沖縄」で悲痛な事件に巻き込まれる高校生・小宮山泉で、沖縄で森山未來演じる田中信吾に出会い、徐々に心を開いていくという役です。
既に映画を見た人の感想などで、泉は米兵から暴力的な性的嫌がらせをされるというのも話題ですが、すずちゃんはこの作品で多くのことを学び「人生で最初で最後」ともいえる、貴重な経験をしたと言います。
実際に撮影時には沖縄の「国際通り」での撮影もあったようですね。参考サイト:ツイッター投稿
広瀬すずの一皮むけた、本気の演技を引き出した李監督の「厳しさ」とは?
すずちゃんは、インタビューで撮影が始まる前から大変で「やっていけないかも」と感じたと言います。
撮影の終盤には、李監督からものすごい厳しいことを言われて、真顔のまま涙がドバっと出たそう。
自分とは勝負しないのって 李監督に言われた言葉を 思い出すといまだに涙が出ます 図星だったんだよなきっと てか、そうだったんだよな[出典]
李監督は本気かどうか演じている人が分からないぐらいの「本気」を求めるために、俳優には常に、ギリギリのモノを求めるといいす。
いや、それだけ期待をしていたんだと思います。彼女(広瀬すず)の可能性にですよね。役の上では普通の17、18歳が経験し得ないことを経験するし、それはたぶん彼女自身の想像力も及ばない「痛み」だと思うんですよね。そこをどう、頭だけじゃなくて心として寄り添うことができるかというのは、本当に簡単なことじゃないので。[出典]
その「痛み」が泉のモノとなって伝わらない限りOKは出せなかったといいます。
では、すずちゃんはなぜ?この役をやりたかったのでしょうか?
この方々のなかで私は何もできないけど、李監督の下でどうしてもやりたいと思いました。いままで演じたことのない女の子の物語だったし、シリアスな作品はいつか絶対にやりたいと思っていたので[出典]
初日のリハーサルで9時間カメラをまわすことなく、缶詰状態で、ボロクソ言われたと言います。そして、自分の出来なさ加減が悔しかったともいい、うまい下手という演技ではなくて、役として生きて何を感じて何を出せたのか?を突き詰めることが求められていたそう。
そして米兵からの性的な暴力シーンについては、逆にこういうシーンがあったからこそやりたいと思っていて、実際にやってみてやりがいを感じ、最も実感できた瞬間だったとも言います。
しかし、その後は「人に触れるのが気持ち悪くなった」という精神状態になったとも。
映画の終盤の叫ぶシーンでは、酸欠になりかけ、死んでもいいんじゃないかと思えるほど追い込まれて、それが泉とも共感する部分になり、その時に「這い上がる」というような感情を抱えて演技をでき、それが、泉という役の中に深く入り込めた瞬間でもあったと言います。
李監督は常に100%を求める方だったそうで「今のは98%OK.あと2%の中になにかあるでしょ」とまさに本気かどうか演じている人が分からないぐらいの「本気」常に求めていたそうです。
すずちゃんは、そういう監督だからこそ、信頼して演技ができたと感じたそうで、李監督がOKと言ったら、自分も心からOKだと思えたそうです。
そして、何より、李監督が素晴らしいのは、「厳しく言われても味方でいることもわかっていた。」というすずちゃんの発言からもわかるように、役者を信頼して、すべては作品をよくするためという心が役者のかたに伝わるからなのだろうと思います。
すずちゃんと共演した佐久本宝さんも、厳しい撮影ではあったけど、スタッフの方たちはとても優しく、いい現場だったとも言ってます。
「広瀬すずにオファーしたい」と言わせたい。とすずちゃんが発言していますが、これを機に益々、女優としての階段を着実に上っているようにも見えます。
そんな、映画「怒り」のネタバレはこちらをチェックしてみてください。既にホームメディアでの販売も決定していますね。
〇絶対に感情移入するな! 映画「怒り」広瀬すずと森山未來 ネタバレ
映画を見て、原作を読むとまた違った風に物語が見えてくるかも知れません。「悪人」でもタッグを組んだ、原作者吉田修一さんの小説はこちらから。
アカデミー賞のあとのブログでは、李監督から嬉しい言葉をもらったようです。
あ、 李監督にね ずっとみてるからねって 言ってもらえたんです すごく嬉しかった 心強いなぁ、って 私は私なので この人たちの為に今は頑張らなきゃって 思える人たちがいるから わたしは、今その人たちの為に 必死にしがみつきます しかもね!自分にとって ご褒美のような嬉しい嬉しいお話も 聞いたので、そこを楽しみに! わくわくしていきます[出典]
すずぽん、アカデミー最優秀賞受賞なるか?
2017年3月に授賞式が行われる「第40回アカデミー賞」ですが、すずちゃんは映画「ちはやふる-上の句-」で優秀主演女優賞 を受賞。さらに、映画「怒り」では優秀助演女優賞を受賞しています。
ちなみに、映画「怒り」は12部門で受賞をして評論家からの高評価も得ていますね。
アカデミー賞で司会者になるには、昨年度の最優秀女優賞になった女優で、2017年の授賞式で西田敏行さんと司会を務めるのが安藤サクラさんで
す。
今年、すずちゃんが最優秀女優賞に選ばれて、来年は司会者として登場してもらいたいものですね!
<参考サイト>
- https://entertainmentstation.jp/39281
- http://filmers.jp/articles/2016/09/15/post_88/