有楽亭の家紋といえば、こちら。
始めてみたときは、丸に何かが二本あるけどなんだろう?
という程度でしたが、どうやらこれは中にあるのは、
畳んだ状態の扇(扇子)のようです。
https://twitter.com/M_Pencil/status/693707183305809920
こちらは、正式にある家紋ではないようで、現存する最も近い家紋は「丸に並び扇紋」というそうです。
扇の紋には、有楽亭の家紋のような、畳まれた状態の「畳み扇」と「開き扇」の二種類があり、
その中で、扇をならべ閉じた形の扇には、献上するという意味で、
冠婚の席やお年玉など、祝儀の進物に使われることがあったそうです。
反対に、開いた扇は末広であることから、将来の発展を意味し、縁起の良いものとされることは有名ですね。
有楽亭家紋の「扇」の意味とは?その歴史は?
その意味は何かというと、はっきりしたことはわかっていないそうですが、
扇は、本来「軽い扉」のことをいうとウィキには書いてあります。(これは衝立のようなものかと勝手に想像しましたが、正確にはわかりません。)
扇子の役割のひとつである、風を送るというものでいえば、うちわがあります。
そちらは、紀元前の中国にすでに記録があり、開閉のできるうちわ(扇子)より前にあったそう。
そして、現代の扇のご先祖様と言われているのが「檜扇(ひおうぎ)」という、木簡を束ねてあるもの。
木簡は、今で言う、旅行のときに、付けれられる「荷札」のようなもので、細長い木に文字を書いたもの。
それらを重ねて一点で留めていたものが以下の「檜扇」
この用途と似ているものが、日本の神社や宮中の儀式などで見られる「笏」に貼られていた「笏紙」と言うもの。
笏を持つということは、何かしらの儀式をおとり行うときで、その儀式の段取りがあまりにも複雑なため、カンペとして、笏の裏に付けていたのが、笏紙と言うものだそうです。
扇子とは、親戚のような関係と言えるでしょうか。
扇子と似たもので、中啓(ちゅうけい)と言うものもあります。
これは、先っちょの方しか開かない扇子のようなもので、
能などでも使われていたりしますが、正確な使い道はわかっていないようですが
今ではお坊さんの持ち物として欠かせないもののようです。
興味深い使い方としては、自分の座った前に「中啓」を置くと、敷居代わりとなって、
中啓をおいて、自分側が下、相手側が上となって、上下が作られるという意味もあるそうです。
扇紋の意味深掘り。有楽亭の袴に付きく紋に似ている、八雲茶寮の住所が目黒区八雲!?
今一度、扇について見ていくと、神の依代として使われていたという説があります。
神をあふぎ寄せる(仰ぎ寄せる)というところから、あふぎ→おうぎ(扇)と変化したと言われています。
このようなことから、扇を持つことは、一種の厄除けの意味があったそうです。
戦国の世でも、戦場で扇を翻すと神の力で身が守られる。
そんな意味からも、扇が縁起物として、更に、家紋として利用された歴史が見えてきます。
扇紋を使用していた武将は関東より東に多い傾向があるようですが
特に有名なのは清和源氏系の佐竹氏が使っていた五本骨扇に月丸(佐竹扇)
ちなみに、ツイッターでとても似た家紋をお持ちのかたがいたので
「おぉー!」
と、驚きながらも、調べてみるとこちらは、「丸に並び矢」というもので、有楽亭とは違うようでした。
こちらによると、丸の付いたものは、元々武家の出自。
さらに「並び矢」は平家の服部氏の代表的な家紋ということなので、
源平合戦では平家側についた、武将の末裔なのかもしれません!
ちなみに、2016年の夏に、「昭和元禄落語心中」原作者の雲田はるこさんのお祝い会を行ったところが、都内の「八雲茶寮」というところ。
ご本人が言うように、その家紋が「雲」のようなもので、有楽亭一門の袴の紋にそっくりです。
有楽亭の袴についている紋がこちら
調べましたが、これらは、直接的には関連が見当たりません。
以前、出雲大社にある「八雲」が実は7つの瑞雲だったと話題になりましたが、
どちらの「紋」も出雲地方にゆかりのある家紋と言えそうです。(八雲茶寮の住所は目黒区八雲なんです)
「雲」の紋を持つ氏族で有名なところでは、曽我氏の「左三つ巴に雲」。
(*画像は左三つ巴)
三つ巴といえば、八幡宮で使用されるとても有名な紋ですが、
これは水の流れを現しているとも言われ、出雲の国の建国神話にも、いずみ(水)が関係していることから、
これはほってもほってもコンコンと湧き出できて、キリがねぇというところで、ここらでお開きとさせていただきます。
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