ドラマ【モンテ・クリスト伯】第7話のディーン真海が眺めていた西洋絵画のタイトルや作者。シンドラーのリストテーマ曲

2018年4月から放送のドラマ【モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-】

主演は映画「海を駆ける」でも話題のディーンフジオカ。

名著と言われるデュマ作の「モンテクリスト伯」のリメイク作品のヒロインに山本美月を迎え、ディーンフジオカ演じる主人公の仇敵に、関ジャニ∞の大倉忠義、新井浩文、高橋克典がキャスティングされました。

ここでは、ドラマ【モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-】第7話でかかった楽曲とディーンフジオカ演じるモンテクリスト真海が見ていた西洋絵画についてご紹介します。

映画「シンドラーのリスト」テーマ曲がかかった意味。

ついに親友だった幸男への裁きを下すことになったモンテクリスト真海。

その時真海は、唯一自分に優しくしてくれた守尾信一朗とともにいました。

仕事からの帰りだった様子の信一朗に真海は「これから友人が死ぬ」と話していたシーン。

そして、同時にその時「ベストパートナー賞」の授賞式で香港マフィアとの過去の関わりが確定的になった南条幸男が、妻と娘に出て行かれ、さらにマネージャーの江田愛梨が、かつて自分の師匠の娘・エデルヴァであることを知り、書いた遺書を読み上げ命を絶ったシーン。

ここで流れていた楽曲が、第二次世界大戦の時、強制収容所のユダヤ人を救ったオスカー・シンドラーへの感謝の曲であり、フィギュアスケーターのユリア・リプニツカヤがソチオリンピックのフリープログラムとして使用していた有名な曲、映画「シンドラーのリスト」メインテーマ曲でした。

ジョン・ウィリアムズ: 映画「シンドラーのリスト」より – メイン・テーマ

およそ15年という歳月を想像を絶する苦しみの中で過ごし、しかもその状況に追い込んだのが、かつて慕っていた先輩や親友だったという衝撃の事実を知った暖=真海にとっては「受けた迫害が報われた」という想いを表現した楽曲のように思えました。

こうしてかつての地元の先輩・寺角に続き、真海の処刑のターゲットのうち二人目の被害者が発生しました。

聖書が題材の宗教絵画のタイトルと作者。その意味とは

寺角の遺体が見つかり、その付近の取り調べをしていた警視庁。

真海の別荘にも訪れた刑事たちが真海の執事・土屋と玄関で話をしている時、一人紅茶を飲みながら宗教画を見ていた真海。

左のページには第6話のテーマの「母性」を思わせるようなマリアとイエスが、そして、右側にルーベンスの「イエスの割礼」があり、カメラはそこに向かってズームしていきました。

画家のピーテル・パウル・ルーベンスが28歳の時に描いたという「イエスの割礼(1605年)」の絵。

割礼を施すことと、信者であることが密接に結びついていた時代もあるユダヤ教やキリスト教ですが、割礼はまた「神に選ばれた人になった」という意味もあったとも言います。

のちに、割礼と信者であることには関連性はないという風潮になってきましたが、真海はこの絵をどんな思いで見ていたのでしょうか。

間も無く訪れる親友の死を前に、自分が神に選ばれたから、幸男の裁きを許されていると思っていのか、それともただ、天からの光が差し込む情景に、これから天に召される親友を思っていのか。

なにぶん含みのあるシーンと感じました。

奇しくも暖が投獄された2年後の28歳の時、幸男は香港で「ショーン・リー一家失踪事件」を引き起こします。

このように様々な角度から見ると、いろいろな側面が見えてくるドラマもあと2話で終わり。

ここまで原作とほぼ同様の流れで物語は進んでいます。ということは、次に真海に処刑されるのはいよいよあの人・・・なのでしょうか。

最終話となる9話が二時間ということで、結末が非常に楽しみです。

やはり原作の「モンテクリスト伯」は「物語の美味しいところ」がぎっしり詰まっている傑作だということを、ことごとく身にしみて感じられるドラマ作品です。

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