広瀬すず【なつぞら】ネタバレ。第133~138話(第23週)人生を作品にした天陽 使命と子育ての狭間で悩むなつ

第100作目となる朝ドラ「なつぞら」

広瀬すず主演の今作は、戦争を機に両親を亡くし、兄妹とも別れ離れとなってしまった少女が主人公です。

身寄りのなくなった主人公・なつは、父親の戦友だった、北海道の酪農家の婿養子に引き取られ、牧場を手伝いながら高校を卒業し、漫画家を目指すというストーリー。

そんな朝ドラ「なつぞら」の各話ごとのあらすじをネタバレでご紹介します。

第23週「なつよ、天陽くんにさよならを」 133~138話 9月2日(月)〜9月7日(土)

なつ(広瀬すず)は坂場(中川大志)から「大草原の小さな家」という本を手渡され、これを原作に一緒にテレビ漫画をつくろうと持ちかけられる。東洋動画を辞めるべきか、仲(井浦新)に恩義を感じるなつは思い悩む。その頃、十勝では天陽(吉沢亮)が体調を崩し、入院していた。ある時、病院を抜け出してきた天陽は、徹夜で一枚の絵を描き上げる。心配する靖枝(大原櫻子)に天陽は畑を見てくると言い残し、アトリエを出ていく。夏が過ぎ、優を連れてなつは久しぶりに十勝に帰省する。雪月に立ち寄ったなつは、雪之助(安田顕)から天陽が新しくデザインした店の包装紙を見せてもらう。

133

1973年夏。なつ(広瀬すず)の作画監督として二つめの作品「魔界の番長」の放送が開始される。その放送を一緒に見ていた優(増田光桜)は、「見たくない!」と逃げていってしまう。
そんな中、これまで東洋動画の映画班にいた神地航也(染谷将太)も、ついに「マコプロ」へ移籍することになる。
その日なつは夫の坂場一久(中川大志)から、「マコプロ」で今度考えている企画にはなつの力が必要だと言われ、東洋動画からの移籍を勧められるが、仲 努(井浦新)たちを裏切るようなことはできない上に、もし東洋動画を辞めるなら、アニメーターをやめて優との時間をたくさん取りたいと話す。そんな中、体調が優れず入退院を繰り返していた天陽(吉沢亮)が、ある日、医師から来週には退院できると言われたといい、突如、妻・靖枝(大原櫻子)たちの元へ帰宅する。帰ってすぐ馬の絵を描き始め、珍しく靖枝に感謝をはっきりと伝え抱きしめる天陽。こうして天陽はアトリエにこもり、徹夜で馬の絵を描きあげ、それは靖枝が息を詰まらせるほどの出来だった。
そんな夏の終わるころ、なつは、馬を乗りに北海道へ行くという優との約束をいまだに果たせず、仕事に追われる毎日を過ごしていた。

第134話

徹夜で馬の絵を描き上げた天陽(吉沢亮)は、その朝畑を見にいくといい、そのままジャガイモ畑で倒れ息をひきとる。東洋動画で背景画を担当していた天陽の兄・陽平(犬飼貴丈)からその知らせを聞き、うまく受け入れられずにいたなつ(広瀬すず)が優(増田光桜)と十勝に戻ったのは9月に入ってからだった。
葬儀にテレビ局の取材も来るほど、一画家として名の知られるようになっていた天陽。このころの北海道の酪農は変化し、これまで手絞りだった搾乳には、「ミルカー」が導入され、移動運搬手段には馬ではなく車やトラクターが普及していた。
そのため、優との約束だった馬には乗れないことになってしまう。
その夜なつは富士子(松嶋菜々子)に、東洋動画をやめて優との時間をもっと取りたいと、心境を伝え、富士子はなつが選んだことなら大丈夫と励ます。
翌日、天陽の家を訪れたなつ。線香をあげたあとアトリエに行った優となつ は、天陽が死の直前まで描いていた馬の絵を見る。遺作である大きな馬の絵になつは言葉を失う。

第135話

「ママがこれを動かすんでしょ。」天陽(吉沢亮)の描いた馬の絵を、本物だという優(増田光桜)になつ(広瀬すず)は泣き崩れる。
天陽の父・正治(戸次重幸)によると、体調が良くなったので退院が近いというのは天陽の嘘で、実際は不治の病に冒され、医者もそのことをいつ伝えるか思い計っていたという。
死期を悟った天陽は、最後に家族に会い、絵を描いて生活の足しにと考えたかもしれないという。今後は離農するしかないと考える陽平(犬飼貴丈)たちだったが、靖枝(大原櫻子)と道夫(中川望)、彩子(古川凛)の子供達は、天陽が残した「ここで生きろ」という遺言を受け、この土地から動かないと決意する。
泰樹(草刈正雄)と靖枝がジャガイモ畑で天陽の魂を感じとっていたころ、なつは陽平とともにアトリエに向う。
生前天陽が、”絵を描いて売ることは、狩りをするようなもの”だと考えていた、と陽平から教えられたなつ。
アニメーターを続けるべきか優との時間をもっととるべきか悩んでいたなつは、一人きりのアトリエでいつの間にか天陽の魂と会話していた。「答えはもう出てるだろう。優ちゃんが君の答えだろ?今は。絵を動かすのが君の仕事だって優ちゃんに言われたんだろうう?それで十分でないかい。だって今のなっちゃんを動かしているのは優ちゃんだろ?したら、なっちゃんは優ちゃんのために狩りをすればいいだけだべさ。なっちゃんはここから旅立った日からずっと、俺との約束を守ってくれたべさ。これからも頑張れ、なっちゃん。」こうしてなつは、答えは優が握っていること、そして、それはアニメーターを続けることだと確信する。

第136話

「雪月」を訪れたなつ(広瀬すず)と優(増田光桜)。雪之助(安田顕)は、生前、天陽(吉沢亮)に頼んでいた「雪月」の包装紙をなつに見せる。十勝の風景の中になつのような少女が佇んでいるその絵には、天陽がなつのような開拓者精神を持った人たちとの出会い、そして、同じような素敵な出会いが「雪月」のお菓子を食べる人にもあるように、という思いが込められていた。
なつはとよ(高畑淳子)に、「別れは辛いけど、恥じないように強く生きれ」と励まされる。
柴田牧場に帰宅すると砂良(北乃きい)の父・弥市郎(中原丈雄)が来ていた。「あいつの人生は作品そのものだ」と、話す弥市郎の話を聞くなつたち。なつは皆の中に天陽が生き続けていて、それこそが天陽の答えなのだと感じていた。
夜、「大草原の小さな家」を優に読み聞かせていたなつ。優が眠った後、なつはノートを広げ「雪月」の包装紙の絵を見ながら手を動かし始める。
翌朝、絵を見た優は「このアニメを見たい!」と興奮した様子でなつに話しかける。

第137話

優(増田光桜)の様子を見たなつ(広瀬すず)は、すぐに東京の坂場一久(中川大志)に電話を入れ「大草原の小さな家」を描いてみたいと伝える。
土曜日、札幌の放送局で働く明美(鳴海唯)とともに食卓を囲んだなつ。十勝に来て、また天陽(吉沢亮)に大切なことを教えられたというなつは、これまでと同じようにどこかでみているかもしれない妹の千遥(清原果耶)のためにも、アニメを続け、決してやめるわけにはいかないと、これまで悩んでいたことに結論を出しすがすがしい顔をしていた。
そのころ、なつから電話を受けた坂場が「大草原の小さな家」を原案にした作品の企画書を一晩で書き上げ、麻子(貫地谷しほり)に提出していた。なつが決意したと知ったマコプロの下山克己 (川島明)、桃代(伊原六花)、神地航也(染谷将太)たちも大歓迎だと喜んでいた。
今回決意した理由を「雪月」の包装紙の天陽の絵と「大草原の小さな家」のイメージが重なって描いてみたくなった、というなつ。その言葉を聞いた坂場は、結婚の際に十勝を訪れた時、天陽になつをよろしくと言われたことを思い出していた。
そんな「大草原の小さな家」を題材にしたテレビ漫画の舞台は北海道。いよいよ、新たな物語が動き出そうとしていた。

第138話

それは、十勝の人々から影響を受けた坂場一久(中川大志)の想いが詰まったものでもあったが、それをアニメとして表現できるのはなつ(広瀬すず)しかいない。ただし条件はなつがこの作品の作画監督になることで、それならばと、下山克己 (川島明)や桃代(伊原六花)たちも協力したいと言っているという。坂場は天陽の意志を受け継ぐんだと、なつを励ます。
翌日、なつが東洋動画を辞めることを一番に報告したのは仲 努(井浦新)だった。退職することは、これまで応援してくれた仲たちアニメーターを裏切ることになると考えていたなつだったが、仲は、それは裏切りではなく、良いことだとなつの背中を押す。会社ではなく、作品を重視してアニメーターは仕事をしていくべきだと、仲も考えていた。
「これは、単純に私のわがままです。どうか、お許しください。」そう言いながら頭を下げ、退職願を提出するなつに、社長の山川周三郎(古屋隆太)は突然のことに返す言葉もなかった。
その後、作業していたなつの元へ佐藤利之(橋本じゅん)がやってきて、やめられては困ると騒ぎ立てる。そんな中、堀内幸正(田村健太郎)が、作画監督になると立候補し、さらに、なつは他のアニメーターたちにもマコプロへ移籍することを伝える。
優(増田光桜)を迎えに「風車プロダクション」へ立ち寄ったなつ。咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)にも、アニメーターとして新たな道を開拓した決意を伝える。その帰り道、これからも仕事を続けると決心したなつを優は「ママ大好き!」と励ます。
こうして1974年3月まで東洋動画で「魔界の番長」の仕事を続けたなつは、その後、夫である坂場に請われる形で「マコプロダクション」へ移籍し、新たな道を歩み始めることになる。

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