ドラマ【僕の初恋をキミに捧ぐ】ネタバレ。二十歳まで生きられない高校生と両想いのもどかしさ

2019年1月19日から放送のドラマ【僕の初恋をキミに捧ぐ】。

主演に、野村周平と桜井日奈子を迎え、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」や「僕は妹に恋をする」で知られる青木琴美の原作コミックがドラマ化です。

ここでは、ドラマ【僕の初恋をキミに捧ぐ】の最終話までのネタバレをご紹介しています。

第1話|入学式と怪盗ルパン。「友達」という関係になった逞と繭

数学で有名な私立紫堂高校の入学式当日。

最初に隣に座った人と友人になると決めていた垣野内 逞(野村周平)は、生徒会長の弟・鈴谷律(佐藤寛太)と友達になる。その兄で学校の女子生徒から絶大な人気の鈴谷 昂(宮沢氷魚)の壇上での規格外のスピーチに面食らう新一年生たち。

そのあと、新入生代表の挨拶で壇上に立ったのは、逞が「逃げ切った」と思っていたはずの幼馴染で初恋の人、種田繭(桜井日奈子)だった。数学が苦手な繭が絶対に入れないであろう高校を受けたにも関わらず、そのことを逞の母から聞いていた繭は、苦手な数学を猛勉強して、思いを寄せる逞と同じ高校に合格していたのだった。

逞は幼い頃から繭と一緒にいたが、同時に、心臓病を抱え、二十歳まで生きられないと言われていた。そのことから、最愛の人である繭とは離れることを決意して紫堂高校を選んでいた。

「高校生活で辛い時、悩んだ時は、この言葉をつぶやいてほしい。『ラブ、昴さま』。よろしく!」

そんな破天荒な生徒会長・昴を真似て、繭は代表挨拶の時、新入生の前で逞を名指しして、「バカ逞!絶対に逃さないから!」と宣言。すでに学校中で一目置かれる存在となっていた。

数学が苦手な繭を避ける逞が「数学クラブ」に入ったため、仕方なく中学から続ける弓道部に入部した繭。そんな逞に思いを寄せる繭に、繭の入学式での挨拶を見た昴は猛烈なアプローチを始める。

ある日、「種田繭さんの大事なものを、本日いただきに参上します。鈴谷昴」というビラが学校中にばらまかれ、その日の部活後に繭の下着を含めたた洋服がロッカーから盗まれるという事件が起こる。シャワー上がりのまま、バスタオルを巻いた状態の繭は犯人を追いかけて学校の室内プールにたどり着くと、プールには自分の下着が。

飛び込んだ繭のバスタオルがはだけてしまい、心配した逞も慌ててプールに飛び込む。

「ちょっと泳ぎたくなっただけ」

繭を心配したことを隠す逞だったが、プールから上がった時、逞は胸を押さえて痛みを訴え、病院に運ばれることになってしまう。

かつて一緒に星空を見て、宇宙で結婚しようと約束した時と同じ状況。自分のせいでまた逞に苦しい思いをさせてしまった。医師である父・種田穣(生瀬勝久)に逞を託し、その日は一人家に戻った繭。

翌日、昼休みに屋上に逞を呼び出した繭。逞もまた、はっきりと言っておきたいことがあるという。想いとは裏腹に、二人の口から出てくるのは、はっきりとしない言葉ばかり。

「好きだ。だから、もう近づくな」
「好き。離れられない。」

同じ思いでありながらも、正反対のことを願っている二人。

そんな二人の元にやってきたのは、逞と同じ「心の病気」で父親を亡くしている律だった。律は、繭と逞の関係に気づき、「友達という関係になったらどうか?」と提案する。律の提案に二人は鈍い返事とともに、半ば強制的に握手を交わすが・・・。

(十八歳の誕生日に遺影を撮った。葬式でしょぼくれた写真を飾られるのは嫌だから。でも死ぬ前に繭とは決着をつける必要があった。繭は僕の一生に一度の初恋の相手だから。)

第2話|「友達」という関係。同じ痛みを抱える気持ち

「友達」として高校生活を始めることになった逞(野村周平)と繭(桜井日奈子)。律(佐藤寛太)と結子(矢作穂香)らの協力により、二人は「友達」として子供の頃を思い出すような楽しい時を過ごすが、二人は友達という「楽しけど距離を感じる関係」に複雑な思いを抱く。病気とは気長に付き合っていけば大丈夫だという繭の父で医師の穣(生瀬勝久)に、逞の両親、寛貴(児嶋一哉)とえみ(石田ひかり)も「これまで通り家族で乗り越えられる」と逞を励ます。

繭のことを「姫」と呼び、先の長くない逞を諦めて俺と付き合えという昂(宮沢氷魚)。それは、昴の父が逞と同じ病気で命を落とし悲しい思いをしていたことからだった。

そんな中行われた球技大会。バスケットボールで勝ち進む逞たち1年B組は決勝戦で昴率いる3年A組と対戦することになる。繭のバスケットボール姿を見ていた逞は、かつて繭をかばって病気を悪化させてしまったことを思い出す。

「勝った姫の唇をいただく」「勝ったら尻文字で『鈴谷昴は学校一のおバカさん』と書け」繭と昴、それぞれの賭けとともに始まった決勝戦。前半戦は3年のリードで折り返すも、受験を控えている3年の体力が落ちるまで守備で耐えて、一気に逆転を狙うという逞の作戦が当たり、一点差まで追いつくことに成功する繭たち1年。残り10秒で2点差。逞が、疲労が激しい結子と交代し、見事スリーポイントシュートを決めて逆転。こうして繭たちが優勝し、昴は繭とのキスはお預けで尻文字の罰ゲームをすることに・・・。

決勝戦で捻挫をした繭に付き添って病院を訪れた逞は、かつて入院中に知り合った上原照(馬場ふみか)と四年ぶりの再会をする。検査入院中だと言う照。それはつまり先が長くないということを意味していた。照はかつて逞と星空を見ながら「一緒に結婚しよう」と話していたことを繭の前で話し、それを聞いた繭は「友達」という関係にもどかしい思いをする。

そんな最中繭は調理実習の授業で糖分を控えなければいけない逞のために「砂糖なしプリン」を作るが、失敗してしまう。しかしそのプリンは、結子の手によって逞に渡され、逞は繭の作ったまずいプリンを食べながら、繭が照に嫉妬していることに嬉しさを感じ、改めて繭のことが好きだと感じていた。

逞との間に割り込まないで。とは言えない「友達」という関係に不憫さを感じる繭。

繭の捻挫が完治した日。偶然見かけた逞が照の病室に入るのを目撃し後を追う繭。そこで繭は照が逞にキスを求めるところを目撃してしまう・・・。二人きりになる前に仮病を訴えた照。「逞くん、私のこと嫌い?じゃ私とキスして。だって私もうすぐ・・・。」

第3話|ウソの苦しさと本当の気持ち

病室で垣野内逞(野村周平)と二人きりの時にキスをせがむ上原照(馬場ふみか)。受け入れたように見えた逞だったが、思い直しキスをすることはなかった。そんな逞と「また来てね」と指切りをした照は、逞の頬に唇を寄せ言う。「繭ちゃんに好きじゃないって、はっきり言ってね。」

密かに病室をのぞいていた種田繭(桜井日奈子)は、二人がキスをしたものだと思い帰路に着く。複雑な思いを抱く繭に、逞は「病気のことで悲しませることになるから、これ以上近くなりたくはない」という自分の想いを、はっきりとは伝えられずにいた。「好きでもない子に『私のこと嫌い』と聞かれたら、好きじゃないって答えなきゃダメなの!」繭にきつく言われた鈴谷律(佐藤寛太)が、逞とともに自分の部屋で勉強をしていた時、鈴谷昂(宮沢氷魚)は二人きりになった逞に、「きっぱりと繭との関係を切れ」と伝える。逞がはっきりとしないから、繭が苦しむことになっているのだ、と。

そんな中、美術の時間に田村結子(矢作穂香)が持ち込んだ「ペア決めのくじ」で「偶然にも」ペアとなり、お互いの顔を描くことになった繭と逞。いざこざから居残りさせられることになった二人。二人だけで絵を描いていた時、小学校の時も同じように叱られて居残りをしたことを思い出す。逞は突然「照ちゃんとキスをした」と繭に告げる。動揺を隠せず鉛筆を折ってしまった繭はさらに、「照と付き合うことになるだろう」と伝えられるが、笑顔を見せ、気丈に振る舞っていた。

そんな中、昴からデートに誘われた繭は、逞のことを忘れようと、その誘いを受け遊園地でデートをする。繭は、小学校の時に、病気のために激しいアトラクションに乗れない逞のために無理をして絶叫系アトラクションに乗っていたことを思い出す。

そんなある日、父・種田穣(生瀬勝久)と一緒に帰ろうと病院を訪れた繭は、照が仮病を利用して逞の気を引こうとしていた事実を知り、怒りに任せて照にビンタをしてしまう。しかし、逞は、病気で入院する寂しさを知っているため、照が仮病だということに気づいていながらも、知らないフリをしていたという。

繭はこれを機に、嘘をつくことをやめ、逞に本心を伝えようと二人の思い出の場所でもある「高台の公園」で待ち合わせの約束をする。「待ち合わせに来なければ、逞のことを諦める」と伝えられた逞の心は激しく揺れていた。そんな逞に昴は「繭は俺に任せて、お前は照のところに行け」という。

その後、律から「病気であっても、大切な人といることが一番幸せだと思う」と伝えられた逞は、病院に向かうバスの中から公園で逞を待っている繭を見ながら決心していた。

繭に本当の気持ちを伝えよう。でもその前に、照にはっきりと自分の気持ちを伝えなければ、「俺は繭のそばに居たいんだ、繭の事が好きなんだ」、と。

公園で待つ繭の元へ向かわずに、病院に向かった逞。しかし、この事が照の命を奪うことになってしまった・・・。

第4話|諦めのタイミング、かつてない逞の希望

鈴谷律(佐藤寛太)からの助言で決意を決めた垣野内 逞(野村周平)。高台の公園で待つ種田繭(桜井日奈子)より先に向かったのは会う約束をしていた上原照(馬場ふみか)のいる病院。逞の別れ話を引き延ばそうとする照に逞は、自分は繭が好きなこと、そして、これ以上、照の仮病にも付き合えないと伝える。照の元から立ち去ろうと歩き出した逞だったが、その言葉を聞いた照は胸を押さえてその場に倒れこんでしまう。駆けつけた逞の助けも虚しく、照はそのまま短い生涯を閉じることに。気持ちの整理のつかないままの繭の待つ公園に向かった逞が見たのは、繭が鈴谷昂(宮沢氷魚)と抱き合っているところだった。

「なぜ、俺は照ちゃんを好きになれなかったのか」照の葬儀に参列し同じ病気を持つ身として、思いを巡らす逞。「繭がいても俺の病気は治らない」好きな繭のために逞が出した結論は繭を突き放すことだった。

こうしてただのクラスメートとして一年が過ぎ、2年になり、文化祭に向けて友人たちと準備を進めていた二人。その頃繭は、大学生に進んだ昴と交際を続けていたが「友達以上、恋人未満」と言う関係に、昴は、そろそろケリをつけると決意していた。こうして昴は、逞の前で繭をお泊りドライブの約束を取り付ける。その日、忘れ物を取りに夜の学校に行くことになった繭と逞。その帰り、逞は、繭にお泊りドライブに行って欲しくないと言えず、繭も、逞から引き止めて欲しいと言う想いを言い出せずにいた。

そんな中、逞と逞の両親は担当医で繭の父である種田穣(生瀬勝久)に病院に呼び出され「臓器移植」を視野に入れた治療を提案される。それを聞いた逞は、これまでに感じたことのない「生きる希望」を強く感じていた。この気持ちを一番に繭に伝えたいと感じた逞だったが、繭が昴とお泊りドライブに行っていることを思い出し、スマホを手に躊躇していた。そこにかかって来た律からの連絡。律は切迫した様子で告げる「逞・・・、兄貴が車で事故った・・・。」

第5話|スキー合宿の夜のキス。優実に付きまとうストーカー

鈴谷律(佐藤寛太)から事故の連絡を受けて病院に向かい待っていた垣野内逞(野村周平)。目の前を運ばれていく女子高生の遺体、そして、種田繭(桜井日奈子)が持っていた赤いバッグを見て、「なぜ、あの時引きとめなかったのか?」と激しく後悔する逞。「逞・・・。」逞が名前を呼ばれ振り返るとそこには繭が立っていた。繭の無事に安心した逞は、突然繭を抱きしめて言う。「好きだ、一生そばにいて欲しい、もうどこにも行かないでくれ。」

こうして事故を機に、お互いの大切さを知り交際することになった逞と繭。

娘の事故に駆けつけた繭の母・種田陵子(真飛 聖)は、逞と繭が交際していることを知り、抵抗感を抱くようになる。臓器移植で逞が死んだら繭が悲しむことを心配する陵子に、繭の父、種田穣(生瀬勝久)は、逞は誠実で繭のことを考えてくれていると言う。

その後、文化祭でメイド喫茶をやっていた逞と繭たちのクラスに鈴谷昂(宮沢氷魚)がやってくる。そこで繭にフラれた形になった昴は、逞に「一生姫を泣かせるな」と伝える。

「移植までに病状の進行をいかに遅らせることができるか。」定期検査で穣から希望ある言葉を言われた逞と母の垣野内えみ(石田ひかり)。かつて、女性看護師にオムツを替えられることを嫌がっていた逞は、小さい時から難病の息子を持つ両親の苦労を見て知っていたため、とにかく両親に心配をかけることだけはしない、と改めて心に誓う。

そんな中、スキー合宿に誘われた逞は、穣に言われた禁止行動リストを守ると言う約束で、えみの反対を押し切り、スキー合宿に行くことになる。合宿先の夜、流星群を見るために二人だけでホテルから抜け出した逞と繭。「私たち今からキスするから。」空に星が輝く中、雪に倒れ込んだ二人は初めてキスをする。キスの最中に聞こえるてくるオナラの音・・・。私じゃないと言い張る繭だったが、その後、幼少期に流れ星に願い事をしそびれた逞は、繭と並んで星空を見上げ、初めてしっかりと願い事をすることができた。

その後帰路に着いた逞たち。逞から合宿の話を聞いたえみは、逞のスマホの繭の画像を盗み見てしまう。

「俺なんかやめとけ」と昴に言われた優実。繭にフラれてから、今まで見たことのない昴を見た五十嵐優実(松井愛莉)は合宿から戻ってきた繭を自分の働いていたカフェに呼び出し、繭に訴える。「繭に恋をしてフラれてから変わってしまった昴を元に戻して欲しい、私が好きだった昴を返して」と。その後店を後にした二人は、男が二人の後を追いかけてきていることに気づく。それは、優実に名刺を渡して声をかけてきた店の常連客だった。
繭から助けて欲しいと連絡を受けた逞は、病状の悪化による息苦しさを感じながらも、母の制止を聞かずに家を飛び出していく・・・。

第6話|”コウサマ”の天国と地獄。突如訪れた生きるチャンス

常連客のストーカーに夜道をつけられる五十嵐優実(松井愛莉)とともに居たことから、助けを求め逞(野村周平)に連絡を入れた繭(桜井日奈子)。胸の苦しさを感じながらも家を飛び出した逞の後から、母の垣野内えみ(石田ひかり)が同行すると追ってくる。こうして車で繭の元へ向かった二人だったが、優実が呼び出していた昂(宮沢氷魚)によって繭と優実は助けられる。 問題は解決したと聞き自宅に引き返すえみだったが、途中、繭の元へ向かい、「これ以上迷惑をかけないでくれ、逞を殺さないでくれ」と繭に激しく訴える。

「逞は普通の高校生活をするだけで負担になる」父で、逞の担当医の種田穣(生瀬勝久)からそう教えられた繭だったが、その心配を聞いた逞は気にしていない様子。逞は、繭のために何が何でもこの病気を治すと決意していた。しかし逞は病状の悪化を受け、穣の診断の元、移植を待つために本格的な入院をすることになる。その話を聞いた繭は、逞のために、お守りを一緒に買いに行こうと考え逞の家に向かう。しかし、そこで再びえみからこれ以上会わないでくれと言われ、二人は激しく対立する。そこへ逞の父、垣野内寛貴(児嶋一哉)が仲裁に入り、繭は寛貴の車で家まで送られることになる。その際に繭は寛貴から「逞を好きになって、恋を経験させてくれて感謝している」と伝えられる。

その後、寛貴の許可を得て入院前最後の江ノ島デートに行った逞と繭。一緒にお守りを買った二人は、病気が治ったら、また来ようと約束する。

優実は、ストーカーから助けられて以来、昴と交際を始め、昴は繭のことは逞に任せることにしたと話す。そして、繭と逞が結婚できるように婚姻届の証人へ署名をする。

そんなある日、優実のために買ったプレゼントを早く渡そうとワクワクしていた昴だったが、会う約束をしていた電話中に突如意識を失って倒れてしまう。ICUに搬送された昴は脳死と判定され、弟の鈴谷律(佐藤寛太)と昴の母、小百合(山下容莉枝)は突然の出来事にショックを受ける。異変に気付き、病院に駆けつけた優実は、ショックを受け病院を飛び出して行く。その時、入院中の逞の病室にいた繭もそのことを目撃してしまう。

ちょうどそこへやってきた逞の母・えみは、脳死の患者が出たという話を耳に挟み、胸に湧いてきた希望とともに、逞が臓器移植のできる可能性について、担当医で逞の父、穣に問い詰める。

穣は、逞とえみ、繭が同席する中、すでに昴がドナーカードに署名しており、年齢、地理など様々な条件から考慮すると、逞が臓器提供を受けられる可能性は高いという。この時、臓器提供者が「コウサマ」であることを知っていたのは繭だけ。逞は、突然やってきた大きな希望に、時計の針が早く回り出すように感じていた・・・。

第7話(終)|18歳の”遺影”と”結婚”。本心ではない手紙

鈴谷昂(宮沢氷魚)が、ドナーカードに署名をしていたこと、そして、医療的な条件からも逞(野村周平)への臓器移植が正式に決定する。ドナーが誰なのかは明かされなかったが、繭(桜井日奈子)たちは、それが「昴サマ」だと気づいていた。昴と交際を始めて間もなかった五十嵐優実(松井愛莉)も、昴の心臓が生き続けるなら嬉しいと、繭と逞に伝える。

そんな中「手術は受けない」というメモを残して、逞が病院から行方をくらまし、さらに、昴の母、鈴谷小百合(山下容莉枝)たちもドナーを拒否すると連絡が入る。

繭が逞を探しに向かったのは二人が小学校の時に一緒に星空を眺めていた丘の公園。誰かを悲しませるなら手術は受けたくないという複雑な気持ちの逞に寄り添う繭。ホテルで一夜を過ごした二人は、翌日、両親たちに手術を受けることを伝える。それはリスクの大きなもので、繭の父で逞の担当医の種田穣(生瀬勝久)も慎重に考えていた方法だった。逞の父、垣野内寛貴(児嶋一哉)は「したいことをしろ」と逞を後押しし、さらに逞は、繭と結婚させて欲しいと両親たちに伝える。穣が手術を絶対に成功させると決意を伝えたことで、繭の母、陵子(真飛 聖)も二人の想いに結婚を許すが、逞の母、えみ(石田ひかり)だけは耐えきれず部屋から飛び出してしまう。

そこにやって来たのは昴の母、小百合。小百合たちがドナーの拒否を決断したのは、逞の後押しがあったからだった。

こうして手術の日程が決まり、18歳になった逞は、誕生日の日に一人、遺影になるかもしれない写真を撮りに行ったのだった。

「異議あるものはここで名のり出よ。然もなくば、永遠に沈黙せよ!」律(佐藤寛太)の司会とともに、病院内で逞と繭の結婚式が行われ、繭とえみのギクシャクした関係にも変化が見え始めていた。結婚式には、未だ意識の戻らない昴のほか、友人たちが集い、みんなの前で、二人は正式に結婚する。

こうして迎えた手術当日。繭は手術直前に逞から箱を渡される。逞の手術が始まった頃、繭は病院の屋上でその箱の中の「遺書」と書かれた手紙を読み始める。

「俺は精一杯生きた、幸せだ」その手紙は、もし手術が成功しなかった時のために書かれたもので、手術が成功したら繭とやりたいことがたくさん書かれていた。しかし、反対にもし手術が失敗して、自分が死んでしまったら繭にして欲しいことも書かれていた。他の誰かと恋をして、その他の誰かと夢を叶えて欲しい、と。しかし、その手紙の文字の一部は逞の涙でかすれていた。

繭を渡したくないし、自分は死にたくない。

そんな逞の想いを受け取った繭は、手紙を読みながら大粒の涙を流していた。そしてその手紙はこう締めくくられていた。

「でも、心配いらないよ。僕らの初恋は、きっと永遠に輝き続けるから。あの夜に見た星のように。」

いつものように学校の休み時間に屋上のベンチに座り、誰かを待つ繭。その繭を呼ぶ逞の声に、繭は微笑みながら振り向く・・・。

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