朝ドラ【なつぞら】ネタバレ。第151~156話(第26・最終週)故郷に戻り、なつが開拓者の真髄を学んだ十勝の嵐

第100作目となる朝ドラ「なつぞら」

広瀬すず主演の今作は、戦争を機に両親を亡くし、兄妹とも別れ離れとなってしまった少女が主人公です。

身寄りのなくなった主人公・なつは、父親の戦友だった、北海道の酪農家の婿養子に引き取られ、牧場を手伝いながら高校を卒業し、漫画家を目指すというストーリー。

そんな朝ドラ「なつぞら」の各話ごとのあらすじをネタバレでご紹介します。

ドラマの前半・後半にわけたネタバレは以下の記事でご覧いただけます。

【なつぞら】ネタバレ4月~6月の物語前半分。演劇、漫画映画との出会い。兄との再会、アニメを開拓、突然現れた妹

広瀬すず【なつぞら】ネタバレ。7月~9月の物語後半分。

151

1975年3月、上京した富士子(松嶋菜々子)から、泰樹(草刈正雄)の元気がないと聞き心配するなつ(広瀬すず)。その後4月を迎え、娘の優(増田光桜)は小学校に入学。このころ「大草原の少女ソラ」は人気番組として多くの視聴者に期待される作品となり、なつは相変わらず忙しい日々を過ごしていた。
ある日、千遥(清原果耶)と千夏(粟野咲莉)が、坂場家に優の入学祝いの料理を持って訪れる。富士子は初めて見た千夏にかつてのなつの面影を見て驚く。いつか店に食べに来て欲しいという千遥に、富士子は本当に良かったと、なつたち兄弟がまた一緒に暮らせることの奇跡を喜んでいた。
そんな中、なつたち「マコプロ」では、レイが獣医を目指す決意を伝えるシーンを描く中で、そのシーンの時間をいつにするかが問題になる。
牧場で共に暮らしていた愛馬を失ったことをきっかけに獣医を目指すレイは、血の繋がらない父・ダイトとの約束を破るその決断に苦しみを感じていた。
このシーンをどのように描くべきか考えていたなつは、そのシーンの時間を夜明けに決める。それはかつてなつ自身が、十勝の夜明けの朝日に救われた経験があったことが深く関係していた。
帰宅してすぐに仕事をしようとするなつを心配する富士子だったが、なつは、泰樹や泰樹と同じような開拓者に恥ずかしくない作品にしたいと富士子へ仕事への想いを伝える。
<よく言った。それでこそ、わしの孫じゃ。行ってこい。東京を耕してこい!開拓してこい!>
美術担当の陽平(犬飼貴丈)や色指定の桃代(伊原六花)たちの理解ある協力のもと、重要なシーンの放送日がやってくる。
レイ「父さんの牧場を一緒にやりたいけど、ごめん、僕は獣医になりたいんだ。」
ダイト「お前は今、朝の口の神様と言われる明けの明星に誓ったんだ。お前がいなくなっても、俺がこの牧場を守る。お前はお前の夢を守れ。」
その放送を柴田牧場の家族とともに見ていた泰樹の目には、涙が浮かんでいた。

第152話

なつ(広瀬すず)が泰樹(草刈正雄)に、牧場を捨ててアニメーターを目指すために東京へ行く決意を伝えたように、レイはダイトに、獣医を目指す決意を伝える。
そのシーンを東京の坂場家でなつたちと見ていた富士子(松嶋菜々子)は、かつてのなつと泰樹を思い出し涙を浮かべていた。なつはその放送で、遠い北海道にいる泰樹と繋がれた気がしたという。
この放送の翌日、泰樹は久しぶりに「雪月」まで遠出する。
亜矢美(山口智子)に会おうとしていた泰樹だったが、亜矢美は春に店を辞めて再び旅に出てしまったため不在だった。こうして泰樹は、とよ(高畑淳子)を呼んでもらい店内で話こむ。
泰樹は、昨晩の「大草原の少女ソラ」の放送を見て、一人で開拓していた時に、朝日に救われたことを思い出したのだという。
どんなに耕しても一向に改善しない土地を何度となく捨てようと考えたが、その度に、夜明けとともにやってくる朝日に勇気付けられ乗り越えることができた。そして泰樹は、なつが人に感動を与えられるものを作ることができるんだという喜びを、とよに伝える。
梅雨時期になり、いよいよ「大草原の少女ソラ」が大詰めを迎えていた中、制作進行の町田義一(鈴鹿中士)は、外注先から持ち帰ってきた原稿を雨に濡らしてしまう。締め切りギリギリで制作が進められ、苦情の電話が来るような状況にさらに追い打ちをかけるような絶望的な事態だった。
これ以上はできないと訴える茜 (渡辺麻友)だったが、なつは、個々に実力がついて来ている今の「マコプロ」ならば、質を落とさずに視聴者の期待に応えられる作品を完成させられると皆を励ます。
こうして「マコプロ」のアニメーターは総がかりで、濡れた絵の描きなおしに取り掛かり、なつは夜が明けてから一時的に家に戻る。
寝ていた優(増田光桜)を起こすと、学校でもみんな「ソラ」をいてて大好きだと励まされるなつ。
その後、「大草原の少女ソラ」は、いよいよ最終回の声の収録を迎える。いまだに絵ができていない中、線画だけでの声の録音だったが、成長したソラとレイの二人が再会するラストシーンが出来上がりつつあった。

第153話

成長して牛飼いとなって生活していたソラ。彼女が働く牧場に、獣医という夢を叶えたレイが戻ってくる。「まだ何も夢は叶えていないんだ。ここから夢が始まるんだ!」
「大草原の少女ソラ」は完成を迎え、スポンサーの「ミルコス」の社長・松武博(大泉洋)は、参加した「マコプロ」の祝賀会で挨拶をする。彼の祖父は北海道の開拓者で、大人気となった「ソラ」にいたく感動し、すでに次回作の依頼をしたという。
松武からの労いの言葉を受けて、偉業を成し遂げることだけが開拓者ではなく、アニメのように一から作り上げることこそが、開拓の真髄で、そのような作品をこれからも作りたいと話す坂場一久(中川大志)。
「全ての開拓者に!」なつ(広瀬すず)が乾杯の音頭を取り、それぞれが皆の前で挨拶をする。陽平(犬飼貴丈)は、「ソラ」を亡き弟・天陽(吉沢亮)に捧げると話し、神地航也(染谷将太)は、”我らの砦”である「マコプロ」をもっと大きくしていくという。
さらに神地は、会社が大きくなった暁には桃代(伊原六花)と結婚すると皆の前で宣言。桃代は、神地とともに色指定に一生を捧げると皆の前で告白する。
祝賀会に参加していた光子(比嘉愛未)はなつに、「この作品は歴史に残る作品になるはず」と話す。声だけでスターになれる時代が来ると、咲太郎(岡田将生)もまたこれからの声優界の発展を願っていた。
この翌日に十勝に戻ることになっていた富士子(松嶋菜々子)はなつに「あんたがちゃんと母親だったから、安心して帰れる」と言葉をかける。
その翌日、咲太郎に呼び出され「杉の子」に向かったなつは、新宿御苑でおでん屋を始めようと戻ってきた亜矢美(山口智子)と再会する。
千遥(清原果耶)の作る煮物は何かが違うとという亜矢美に、千遥は、一番出汁だけではなく二番出汁も重要だと話す。
そのことを聞いたは、出し殻を煮詰めて材料を足すことでコクと風味が増す二番出汁は、家族の存在を決して忘れなずに強く生きてきたなつや咲太郎、千遥たちと似ているという。
こうして月日は過ぎ夏休みに入り、なつと坂場、千遥は娘たちとともに北海道の柴田牧場を訪れる。

第154話

古い牛舎で泰樹(草刈正雄)に挨拶したなつ(広瀬すず)たち。千遥(清原果耶)の姿を見た泰樹は、おかえりを言う前にゆっくりと千遥を抱きしめ、何も言わずに涙を流し再会を心から喜んでいた。
乳搾りを体験した優(増田光桜)と千夏(粟野咲莉)たち。夕食の席で泰樹に「ソラ」の感想を聞こうとしたなつだったが、泰樹は疲れたといって部屋に戻ってしまう。富士子(松嶋菜々子)曰く、今日はよく動いた方で疲れやすいのはいつものことだと言う。なつは、それほどまでに弱くなってしまった泰樹を心配する。
娘たちを寝かしつけた後の布団の中で、千遥となつは、お互いに生きていてくれたこと、そして、今一緒にいれることへの感謝を伝えあい、坂場一久(中川大志)は、その会話を部屋の外で聞いていた。
翌日、富士子と砂良(北乃きい)と夕見子(福地桃子)が造ったアイスクリーム小屋のイートインでアイスを食べるなつたち。そこへやってきた夕見子は、宣伝もせずにお客が来るわけがないと、富士子たちにダメ出しするも、「やっと会えた」と千遥との初対面を喜ぶ。
その後夕見子とともに「雪月」へ向かったなつたちは、雪次郎(山田裕貴)渾身のお菓子をいただく。「ソラ」の影響で十勝への旅行客が増え「雪月」が繁盛することで、天陽(吉沢亮)が描いた包装紙が知られていく。天陽の描いた包装紙の絵こそが「ソラ」の原点だと言うなつに、雪之助(安田顕)は天陽も喜んでいるはずだと言う。
そこでなつと坂場は、「ソラ」を見た泰樹が、開拓を始めた頃に何度も励まされた朝日を思い出し感動していたと、とよ(高畑淳子)から教えられる。さらにとよは、少しでも長く泰樹のそばにいて欲しいとなつに伝える。
天候が崩れ始める中「柴田牧場」に戻ったなつたち。照男(清原翔)が進める「パイプラインミルカー」による搾乳の機械化の話を聞いたなつだったが、外では、雷が鳴り雨が降り始め嵐になりそうな気配だった。

第155話

1975年8月。なつ(広瀬すず)が千遥(清原果耶)と初めて里帰りしたこの年の十勝は、冷害と水害に見舞われ、この日も柴田牧場は雷雨だった。
照男(清原翔)が新たに始めようとしていた牛舎の自動化には、農協からの借金を必要とし大きな決断に反対意見も出る中、泰樹(草刈正雄)は照男の決断を信じると話す。
そんななんか、皆が寝静まった後も雨が降り続いた日の明け方柴田家は停電してしまう。搾乳や牛乳を保存する冷蔵庫に影響が出る中、牛たちの対処に追われていた照男は、知り合いの農家の経験から昼ごろまでは搾乳をしなくても大丈夫だと決断する。
しかし牛の鳴き声を聞いた泰樹は、人間の都合ではなく牛のことを考え、今すぐに搾乳をすべきだと声を荒げる。
なつや照男は、手で搾乳をするために牛舎へ向かい、遅れて悠吉(小林隆)もやってきて、これまで手で搾乳をしたことのなかった夕見子(福地桃子)も参加するなど、皆で被害を最小限にするため力を合わせて働くことになる。
富士子(松嶋菜々子)と砂良(北乃きい)たちがアイスクリームを販売していた小屋の一部を壊し、冷蔵施設を復活させるなどの対処で、牛の乳房炎の可能性も回避しこの困難を乗り越えた照男たち。
判断を見誤ったと悔やむ照男に泰樹は、「働くことや稼ぎよりも、牛と生きることを何よりも大事にしろ」と声をかける。
その翌日、なつは泰樹とともに、天陽(吉沢亮)のジャガイモ畑に向かう。かつて泰樹が指揮をとり開墾したこの畑のジャガイモは全滅だったが、加工用のデンプンとして利用できるめどは立っていて、アトリエの天陽の絵も雨に濡れずにすみ、タミ(小林綾子)と正治(戸次重幸)は深く安心していた。
これを機に”なっちゃん、やっちゃん”と呼び合うようになった靖枝(大原櫻子)となつだったが、この災害を乗り越える中で、なつはまた大事なものを泰樹から教えられ、受け継ぐことになる…。

第156話

「もうすでにお前の中にワシはおる。」ともにジャガイモの収穫をするなつ(広瀬すず)に泰樹(草刈正雄)は、自分が死んでも悲しむことはないと話す。天陽と同じようにこの土地に魂を染み込ませるから、戻ってきた時に十勝の大地を踏みしめればいい。そして泰樹は、東京をよく耕したとなつに労いの言葉をかける。
なつに「ありがとう」と言われた際にバランスを崩して転んでしまった泰樹は、なつと一緒になって畑に寝転んだまま笑いあう。
その頃、柴田家にいた坂場一久(中川大志)の元に東京の麻子(貫地谷しほり)から次回作の企画が決まりつつあると連絡が入り、早く仕事に復帰したいと思っていた坂場だったが、なつのためにももう少し休んでいきたい考えていた。そのことを聞いた富士子(松嶋菜々子)は改めてなつのことをよろしくと坂場に伝える。
柴田牧場を襲った嵐を機に、改めて牧場のことを考え直した照男(清原翔)と砂良(北乃きい)夫妻。牛を増やすこともアイスを販売することも、もう一度じっくりやり直し、開拓を諦めないことを互いに誓い合うのだった。
その翌日千遥(清原果耶)と千夏(粟野咲莉)は柴田家の面々や悠吉(小林隆)、菊介(音尾琢真)親子に見送られ一足先に東京に戻ることになる。千遥もまた、料理人として東京を耕すために、新たな一歩を踏み出していた。
東京では、咲太郎(岡田将生)と光子(比嘉愛未)の「風車プロダクション」にも、新たな仕事が舞い込み、咲太郎が開拓した声優プロダクションはその後、アニメーション界にとって重要な役割を果たすことになっていく。
娘の優(増田光桜)となつと坂場は、かつて18歳のなつが信哉 (工藤阿須加)と孤児院で別れて以来に再会した、十勝の風景を見渡せる丘の上に向かう。
その頃泰樹は、一人十勝の景色を見渡し、草むらの中に身を横たえ空を見上げ、深く目を閉じ、牧場のことやそこで起こった全てのことなど、様々なことを感じていた。
「何もない道を歩いていきたい。それが大変な道であっても、一コマ一コマを書くことで完成するアニメーションのように三人の夢を描いていきたい。」なつたち兄弟姉妹のことをいずれは映画として描きたいと今後の夢を語る坂場になつは、また東京に戻って強く生きていくことを決意する。そんな二人を見ていた優は、二人が”ソラとレイ”のようだと話す。このとき二人の見た夢が、その後の日本のアニメーションとともに大きく成長していくことになる。
1975年の夏。なつは広大な十勝の自然の中で、改めて開拓精神を強く感じていた…。

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